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海の恋人

地球上のあらゆる生物はそこから生まれた・・・と言われながらも、未だ多くの謎に包まれている〝海〟。


今日はその海の研究に生涯を捧げ、多くの功績を残した海洋学者、


 ジャック=イヴ・クストー

   Jacques-Yves Cousteau


の命日・没後20周年にあたります。


        


クストーは1910年にフランスのボルドーに生まれました。

子供の頃から探検に興味を強く抱いていた彼は、海軍兵学校から航空士官学校に進んだものの、自動車事故に遭ったため海軍砲術官に。

空軍から海軍への転向が、彼の運命を決したのかもしれません。


海という未知の世界に魅せられて研究に没頭し始めた彼は、1942年にエミール・ガニャンの技術協力を得て潜水用の呼吸装置スキューバ(商品名:アクアラング)を開発。


             
            クストー自ら着用した初期のアクアラング


紅海を皮切りに、1950年から海洋調査船カリプソ号で世界中を巡って海洋調査に乗り出した彼が1953年に出版した 『沈黙の世界(The Silent World )』 がベストセラーに。

更に1956年には撮影した映像を使って同名の映画 を制作し、カンヌ映画祭グランプリ(パルムドール)を、そして翌年にはアカデミー賞・長編ドキュメンタリー賞を受賞。

その翌年に海軍を退役しモナコ海洋博物館の館長に就任した彼は、より一層海洋調査に力を入れるように。

1959年には海の国連と呼ばれる 『世界水中連盟』 を創設する一方、深海潜水艦を作って深海調査に熱意を燃やし、1964年には映画 『太陽のとどかぬ世界』 で再度アカデミー賞を受賞。

その翌年には、水深100m地点に6人を1ヶ月滞在されることに成功。


また1968~76年のかけて、TVドキュメンタリー・シリーズ 『クストーの海底世界』 が世界で放映され、人気を博しました。

私も日テレの 『驚異の世界』 で何度か観た記憶があります。

その活動を通して、クストーは徐々に環境保護に目覚めるようになり、1992年の地球サミットでは海洋汚染を警告し、母国フランスの核実験再開を激しく非難しました。

彼は 「海は無尽蔵で、食べ物でも何でも欲しい物があれば海で獲ればいいという考えは、人間の驕りだ」 と考えていたといいます。

前述のドキュメンタリー 『沈黙の世界』 では、カリプソ号と衝突して死にかけていたマッコウクジラの赤ちゃんを射殺し、更にその死骸を狙うサメをも射殺した凄惨なシーンを

「これが真実であり、これを見れば、かつての自分たちがどんなことをしたか、自制心を失った人間がどれほど野蛮な行為に走れるのかがよく分かる」

と言って、頑としてカットすることに反対したのだそうな。

そんなクストーの思想に触れたい方には、彼の友人にして彼とJ・マイヨールを引き合わせるなどした、元ユネスコ本部主席広報官・ユネスコ事務局長顧問を歴任した服部栄二氏の編・著によるこの本をお勧めします。

 『未来世代の権利  地球倫理の先覚者、J‐Y・クストー
                             (藤原書店・刊)


        


特にゴミを海に捨てまくっている隣国の人々に、読んでいたただきたい一冊です。

1997年5月25日、心臓麻痺のため87歳でこの世を去った、赤いニット帽がトレードマークだった〝海の恋人〟の冥福をお祈り致します。笑3


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