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撤 廃

 『公訴時効』


・・・犯罪後一定の期間が経過すると,公訴の提起を認めない制度であり、一般的には〝時効〟と呼ばれていることは、皆さんもご承知のことと思います。 


この制度が導入されている理由としては、

◆ 時間が経つに連れ人の記憶は薄れていき、また証拠が風化・劣化するため、いつまでも捜査ができない。 また捜査員の労力・人数にも限界がある。

◆ 事件の程度によっては、犯人を罰して欲しいという被害者感情も薄れてくる。 またいつまでも捜査されていると事件を忘れられない。

◆ 長年警察の追跡から逃れ続け消耗することで、犯人にとっては罰を受けたのと同じ贖罪効果があり、それ以上の刑罰を科すのは行き過ぎ。


等々の理由が挙げられます。

しかし、今から7年前の今日・2010年4月27日・・・刑事訴訟法が改正され、殺人罪(既遂)や強盗殺人罪など、「人を死亡させた罪」のうち法定刑の上限が死刑であるものについては公訴時効が撤廃され、即時施行されたのです。


2000年12月末に起きた 『世田谷一家4人強盗殺人事件』 の遺族が中心となり、2009年2月に時効の停止・廃止に向けて活動する 『殺人事件被害者遺族の会』 が結成されたことや、『全国犯罪被害者の会』 も殺人など重大事件における時効廃止をを求める決議を行ったことが、法改正に向かう大きな力になりました。

ご遺族の皆さんは

◆ 時間が経つと証拠が散逸・劣化するというが、近年はDNA鑑定技術が進歩し、むしろ真犯人の特定や冤罪防止が容易になっている。

◆ 時間の経過とともに被害者感情が薄れるというが、実際には悲しみや苦しみは一生残り続ける。


自分の家族が殺されたのに、一定の期間が経過したからといって犯人が無罪放免になるのは到底納得できない。

と主張しておられますが、私もその通りだと思います。


前述の公訴時効の設定理由は、所詮机上の空論。

アメリカでは既に殺人罪に関しては時効はありませんから、むしろこの法改正は遅きに失したと言えましょう。


これにより、前述の 『世田谷一家4人強盗殺害事件』 や、1996年に3人の女性が殺害された 『八王子スーパー強盗殺人事件』、また同年に起きた 『池袋駅構内大学生殺人事件』 など、この法改正までに公訴時効を迎えていない370件余り(!)の未解決殺人事件が時効廃止の対象となりました。

※それぞれの事件に関する過去記事は、こちら。(↓)

 http://ameblo.jp/warmheart2003/entry-10670554903.html

 http://ameblo.jp/warmheart2003/entry-10875157569.html

 http://ameblo.jp/warmheart2003/entry-12060471288.html

 

(なお『世田谷一家4人強盗殺害事件』に関しては、現在警視庁より捜査特別報奨金上限額 300万円、上祖師谷三丁目一家4人強盗殺人事件の捜査に協力する会より 懸賞金上限額 1700万円の計2,000万円と懸賞金がか増額されています。)


      


この法改正では、殺人事件の公訴時効撤廃だけでなく、その他の犯罪に関しても公訴時効の数が延長されました。

★ 「人を死亡させた罪」のうち,法定刑の上限が無期の懲役・禁錮である犯罪(例:強姦致死罪)・・・15年 → 30年

★ 「人を死亡させた罪」のうち,法定刑の上限が20年の懲役・禁錮である犯罪(例:傷害致死罪)・・・10年 → 20年

★「人を死亡させた罪」のうち,法定刑の上限が懲役・禁錮で,上記以外の犯罪(例:自動車運転過失致死罪)・・・3~5年 → 10年


捜査員は大変でしょうが、この期間延長について反対する国民は殆どいないと思います。

ただ1点、私がまだ不満な点が。

それは、ひき逃げ死亡事故を起こした犯人の時効が10年(※自動車運転過失致死の場合。 酩酊運転など悪質な危険運転致死罪の場合は20年)であること。

もし逃げずに救助にあたっていれば助かったかもしれない・・・そう考えた時の遺族の怒りは、強盗殺人とさして変わらないと思います。

確かに現在のひき逃げ死亡事故の検挙率は95%と高いですが、それでも捕まっていない犯人がいる以上、もっと引き上げても良いと思うのですが、如何でしょうか?うー


 


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