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近 道

今でこそ東京から地球上の主要都市にはほぼ24時間以内にジェット旅客機で行ける時代になりましたが、昔はもっと時間がかかりました。


日本からヨーロッパに行く場合、1930年代から戦後しばらくの間は東南アジア-南アジア-中東を経由する 『南回りヨーロッパ線』 を飛行。

しかしこの路線は飛行距離が長く時間がかかり、かつ砂漠上空を通過するなど気象条件が不安定で乗員・乗客には不評。

そこで、この路線とは別に北極圏上空を通過する近道路線


 北極ルート


が開発されたのです。

このルート上を一番機が飛行したのが、今からちょうど60年前の今日・1957(昭和32)年2月24日のことでした。

この路線を開発したのは、日本航空・・・ではなく、北欧のスカンジナビア航空。

1951年に初めて日本に乗り入れた同社は、1954年に世界に先駆けて北極ルートを開発してアメリカとヨーロッパを結んだ同社は、同ルートのパイオニアとして最新型旅客機DC-7C(といってもプロペラ機ですが)を導入した日本-コペンハーゲンの北極ルートをも開いたのです。

  
            
羽田空港で行われた一番機の出発式


同日、羽田空港を飛び立った一番機は、やはりデンマークのアクセル殿下・ハンセン首相を乗せてコペンハーゲンから日本に向けて飛び立った一番機と北極圏上空で交差。

その瞬間、機内では最高級のシャンパンが振舞われ、乗客の大歓声が響いたとか・・・。

この新ルートの開発により、それまでの南回りルートに比べ飛行距離約3,750km、所要時間は約20時間も短縮されたそうですから、その効果は絶大。

とは言え、それでもまだ32時間もかかったそうですが・・・。ダメだぁ顔

当然他の航空会社も従来の南回りから北極ルートにシフト。

1996年には日ソ両政府間で航空協定が結ばれ、翌年4月からアエロフロート・日本航空の共同運航便として、モスクワ経由のシベリアルートが開通。

ジェット旅客機のDC-8の導入により、飛行時間は更に短縮。
同様の航路を飛ぶようになったスカンジナビア航空便では、飛行時間が13時間に。

そして1991年にソビエト連邦が崩壊し、ロシア政府が外貨獲得のためにモスクワを経由しないシベリア上空通過を認めるようになったため、現在は各社ともほぼ一直線にヨーロッパに向けて飛ぶ直通便を就航させています。

その航路の変遷は、スカンジナビア航空が作成した下図を見ると一目瞭然。

  


現在、スカンジナビア航空でのコペンハーゲン-成田間の飛行時間は約11時間。

丸1日以上かかった時代を知る方には、隔世の感があるでしょうネ。

早いに超したことはないのでしょうが、アンカレジなどの経由地でお土産を買ったり食事をした時の方が、旅をしたという実感が味わえた・・・そう思う方は少なくないかも。

私自身、40年近く前にブラジル遠征した時は、成田-ニューヨーク-リオデジャネイロと乗り継いでサンパウロまで27時間(飛行時間は約21時間)かかりました。

当時はもっと早くならないかと思いましたが、今となっては良き思い出ですし。


もっとも、ビジネス利用の方には、そんな旅情に浸っている余裕はないでしょうが・・・。あせあせ


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