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奇 策

今からちょうど30年前の今日兵庫県下で起き、特異な経緯を辿った

 芦屋市幼児誘拐事件


を憶えている中高年の方、いらっしゃるでしょうか?


1985(昭和60)年3月8日午前4時25分頃、兵庫県芦屋市の高級住宅街にあった会社社長宅に犯人Y(当時26)が侵入。

同居していた社員の長男を、添い寝していた母親にエーテルを嗅がせて失神させた上で誘拐。

父親が異変に気づいて追跡したものの、Yは自動車で逃走したため取り逃がしてしまいます。

そして同日午前10時過ぎ、犯人から5,000万円の身代金要求の電話が。


その後犯人は30回近く頻繁に電話をかけてきて、自家用車で現金を運ぶ父親をあちこち移動させますが、兵庫県警も捜査員をひとりトランクに隠し、さらに気づかれぬよう追尾。

そして最終的に現金を置くよう指示したのは、神戸市内にある中国自動車道下り線にある長尾バス停のベンチでした。

  

       


父親は現金の入ったバッグを置いて立ち去りましたが、警察は捜査員を周囲に配置し待機。

と、ここで犯人は捜査陣の予期せぬ奇策に出たのです。

それは反対車線の上り線を徒歩で横切ってカバンを奪うというもの。


もし成功すれば、捜査陣の裏を完全にかいて逃走できた・・・かもしれませんでしたが、現実は甘くありませんでした。

なんともうすぐ中央分離帯に到達・・・というところで、Yは大型トラックにはねられてしまったのです。

その時雨が降っていて視界が悪かったことが、犯人にとっては不運。

急ブレーキ音に気づき、捜査員が現場に向かうと、Yは殆ど即死状態。

所持品を調べた結果、誘拐した家の電話番号を書いたメモなどを発見、また持っていた免許証から身元も割れました。

しかし問題がひとつ残りました。
それは犯人が死亡したことで誘拐された子供の所在と安否。

捜査陣はその後電話がかかってこなかったことでYの単独犯と断定。


公開捜査に踏み切り捜査員3,000人を動員。

そして翌日午後1時過ぎ、現場付近に停まっていたトラックの運転席に座っていた子供を無事保護して事件は解決しました。

次々に身代金の受け渡し場所を変える指示を出すところは、その前年に起きたグリコ森永事件を模倣したと思われ、前もってその場所・段取りを決め周到な準備をしていた犯人ですが、まさか自分が交通事故死するとは思いもよらなかったでしょう。

策士、策に溺れる・・・と言ったところでしょうか?



それとも、500万円近い借金をこれで一括返済しようという焦りが、最後に出てしまったのかも。

戦後我が国で起きた身代金目的の誘拐事件で未解決なのは、前出のグリコ森永事件を含め8件・・・犯人逮捕は97%に上るそうな。

そしてその未解決事件は全て現金受け取りに失敗しているそうですから、犯人側から見れば成功率0%。

その上捕まった場合、身代金目的の誘拐は3年以上最高無期懲役まである重罪。

いくらお金に困っても、営利誘拐は割に合わない犯罪であることを知っておくべきです。うー

また万一誘拐被害に遭った場合は、すぐに警察に届けた方が解決する確率が高いことも・・・。

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