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死 権

医療技術の進歩等により、日本人の平均寿命は現在世界トップクラスを維持しています。


それ自体は大変良いことだとは思いますが、反面高齢者の介護・ケアに関しては公的援助の整備はかなり遅れていると言わざるを得ないのが現状。


私は仕事柄、数多くの方の最期に接しておりますが、長年介護や看病に携わっていたご遺族から


「こういう事言うと叱られるかもしれないが・・・もし、あと1,2ヶ月オヤジに頑張られたら、私や女房が倒れていたかもしれないんですョ。」


こんなお話をお聞きするたびに、何ともやり切れない気持ちになります。

こういった問題に大きく関わってくる、というより避けて通れないのが

 安 楽 死

今からちょうど40年前の今日・1976(昭和51)年8月23日、
東京で安楽死国際会議が開催され、


〝我々は、すべての人びとが、権利と自由を持つことを信ずる。

このことは、われわれに、品位ある死を選ぶ権利、すなわち安らかに苦しまないで死ぬ権利を確認するに至った。〟


などと嘔った 『東京宣言』 が翌日に採択されました。

安楽死は、大別して2種類に分けられます。


積極的安楽死・・・本人の自発的意志を前提として一定の条件を

  満たした場合、医師が自殺幇助の行為を行うこと。


◆ 消極的安楽死・・・必要以上の延命治療を控えて死に至らしめること。


  (※日本では 『尊厳死』 と同義語として用いています。)


積極的安楽死に関しては、アメリカ(オレゴン州)・オランダ・ベルギー・フランス・スイスで既に法制化し認可しているようです。 


         
    


では、日本の場合はどうでしょうか。


過去においては、病気で苦しむ父親を見かねて毒殺した息子に対する名古屋高裁の判決(1962年)で示された〝安楽死の6要件〟が知られていました。


① 病者が現代医学の知識と技術からみて不治の病に冒され、しかもその死が目前に迫っていること
② 病者の苦痛が甚だしく、何人も真にこれを見るに忍びない程度のものなること
③ もっぱら病者の死苦の緩和の目的でなされたこと
④ 病者の意識がなお明瞭であって意思を表明できる場合には、本人の真摯な承諾のあること
⑤ 医師の手によることを本則とし、これにより得ない場合には医師により得ないと首肯するに足る特別な事情があること

⑥ その方法が倫理的にも妥当なものとして認容しうるものなること

また近年、日本で安楽死についての議論が高まるきっかけとなった、『東海大学安楽死事件』(※ガン末期で昏睡状態の続く男性に対し、長男に「楽にしてほしい」と執拗に懇願され、担当内科医が塩化カリウムを投与して死に至らしめ、殺人罪に問われた事件。 判決は執行猶予付きの有罪) に関して、1995年に横浜地裁が示した許容条件は以下の4点。


① 患者に耐え難い激しい肉体的苦痛に苦しんでいること

② 患者は死が避けられず、その死期が迫っていること

③ 患者の肉体的苦痛を除去・緩和するために方法を尽くし、他に代替手段がないこと

④ 生命の短縮を承諾する患者の明示の意思表示があること


1993年にはオランダで世界初の安楽死を容認する法律が議会で可決されるなど、国際的には徐々に安楽死に関する理解・法整備が広がっています。

しかし現在の日本では、未だ積極的安楽死に関して法制化されていません。

従って、もしこれを実行した場合、刑法上は殺人罪の対象となってしまいます・・・が、現実には多くのご家族が、重病患者を抱えて肉体的・精神的・経済的に苦しんでいらっしゃいます。


過去の事例を見れば〝本人の意思表示〟があるかどうかが、重要なポイントだと言えましょう。


自分はどんな最期を迎えたいのか?

どんなことをしても生き抜きたいのか、それとも・・・。


私はこの点について既に明確な意志を女房に伝えてありますが、皆さんはどうお考えになるでしょうか?




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