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即 興

おそらく多くの方・・・特に女性は子供の頃に、この童話を読まれたことでしょう。

     不思議の国のアリス
 Alice's Adventures in Wonderland


この少なくとも62ヶ国語以上に翻訳されている、世界的に有名な物語が出版されたのは、今から151年前の今日・1865年7月4日のことでした。

作者はルイス・キャロル Lewis Carroll 1832-1898)というイギリス人(※本名はチャールズ・L・ドジソン)ですが、彼の本職は作家ではなく、オックスフォード大学クライスト・チャーチ・カレッジの数学教師。

その彼がこの物語を出版するキッカケとなったのは、この出版日のちょうど3年前・・・1862年7月4日のことでした。

彼が親しく付き合っていたリデル家のロリーナ・アリス・イーディスと、同僚のR・ダックワースと共に、テムズ川にボートを漕ぎだしてピクニックに出かけます。

そのボートに乗っている最中、特にお気に入りだった次女のアリス(当時10歳)に即興で語ったのが、事の始まり。




     Lewis Carroll             アリス・リデル(7歳)


それまでも何回か即興の物語を彼女に聞かせていたそうですが、アリスはこの時の即興寓話を大変気に入り、彼に物語を自分のために書き残してくれるよう何度もせがんだとか。

根負け(?)した彼は翌日から物語を文章に起こし始め、更にストーリーを作り足して挿絵も入れ、装丁も施した上で1864年11月にアリスにプレゼント。

その間、彼は知人の人気作家ジョージ・マクドナルドに原稿を見せたところ、出版を強く勧められます。

そこで彼はストーリーをアリス以外の読者にも分かるように編集し、更に挿絵も当時イギリスで人気を博した風刺漫画雑誌 『パンチ』 の作画を担当していた人気イラストレーター、ジョン・テニエルに依頼。

満を持して、3年前にアリスに話をした同じ7月4日に出版したのです。

※『パンチ』に関する過去記事は、こちら。(↓)
 http://ameblo.jp/warmheart2003/entry-11739844931.html




               初版本と、その1ページ



キャロルが費用を負担する、いわゆる自費出版という形(※当時はそれが当たり前)で初版は2,000部印刷されましたが、テニエルから印刷に関してクレームがついたため一旦回収され、再印刷するという手間と費用が嵩みました。

しかしその甲斐あってか、売れ行きは好調。

2年後には1万部が売れ、更に1872年には3万5千部、そして1886年には7万8千部と大ヒット。

1871年に続編として出版された 『鑑の国のアリス』 共々、世界中で読まれる童話の代表作に。

ところで、この本を読まれた方・・・翻訳者が誰か、ご記憶でしょうか?

もしお手元に本があれば、ちょっと確かめてみてください。

というのは、この本の中身はキャロル独特の造語や合成語がちりばめられているがために、翻訳者の解釈により内容がかなり変わってくるから。

それ故、現在日本語で出版されている同書は、実に150種類以上もあるのだとか。

それを全部読み比べるのも楽しいかもしれませんが、さすがにそんな暇がある人はそうそういないでしょう・・・ってことで、私がオススメするのは、こちら。





『不思議の国のアリス・オリジナル』 (書籍情報社・刊)



       
  




 実はこの本、一般的に出回っている 『不思議の国のアリス』 ではなく、(帯に書かれているように)その元となったキャロルがアリスに贈った手書きの本 『地下の国のアリス』 の復刻版なんです。

アリスはその本を大切に保存しており、一度サザビーのオークションにかけられて史上最高額でアメリカの古籍商が競り落とし、原本はアメリカへ。

その後再びオークションにかけられると、故郷に戻したいと願う複数のイギリス人が寄付金を集めて競り落とし、現在は大英博物館に展示されています。

この本は、その復刻版と訳本のセットなんです。



従って上の写真はボックスで、中身はこちら。(

     

左の復刻版は(当然のことながら)表紙も原本と同じで、中の文章もキャロル直筆の筆記体なのです。

数学者が可愛い少女のために生み出したワンダーランドを、プレゼントされたアリスになったつもりで楽しむことが出来ますョ!笑2



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