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戦 術

今日・6月21日は、ルネサンス期にイタリア・フィレンェ共和国で活躍した思想家、

 ニッコロ・マキャヴェッリ
   Niccolò Machiavelli

の命日にあたります。

『君主論』の著者として、多くの方が学校の授業で習った記憶があるでしょう。


        


マキャヴェッリは1469年に弁護士の父・ベルナルドの3人目の子として生まれました。

彼は、ちょうどメディチ家の追放や一時期熱狂的な支持を受けて神権政治を行ったサヴォナドーラの失脚など、フィレンツェ共和国の激動の時代に青年期を過ごします。

そして29歳の時にフィレンツェ共和国政府の内政・軍部を所轄する第2書記局長に選出されると、ほぼ同時に〝自由と平和のための十人委員会〟秘書官と統領秘書官も兼任。

翌年、同国は彼が最高司令官に任命したパオロ・ヴィテッリがピサを攻撃し、城壁を破って砦の一部を占拠したものの、何故かここで兵を撤退。

まるで真珠湾攻撃で第二波攻撃を中止した南雲中将のようですが・・・結局これを反逆罪と見做されたヴィテッリは逮捕・処刑されてしまいます。

その後マキャヴェッリはフランスの援軍を得て再びピサ攻略を目論んだフィレンツェ軍の顧問副官して従軍しましたが、フランス軍の身勝手な行動を統率できず失敗。

他力に頼らず自国軍を持つ必要性を痛感したマキャベリは、1504年に市民兵の創設を提案し実現するも、1512年に同国はハプスブルグ家に敗れ彼は第2書記局長を解職されたばかりか、翌年には復権したメディチ家に対する反逆謀議の罪で逮捕されてしまいます。

厳しい拷問を受けたものの大赦によって釈放された彼は、サンタンドレアの山荘に妻と5人の子供と共に移り住み、昼は農業に勤しみ夜は読書と著書の執筆に明け暮れる、まさに〝昼耕夜読〟の毎日。


理想の君主を6歳年下だったチェーザレ・ボルジアとした 『君主論』 は、この頃に書かれたといわれています。

※チェーザレに関する過去記事は、こちら。(↓)

   http://ameblo.jp/warmheart2003/entry-11630017559.html

1520年には、後に教皇・クレメンテ7世になったジュリオ・デ・メディチが自家に刃向かったとされるマキャベリを訴追するどころか逆に 『フィレンツェ史』 の執筆を依頼しましたから、彼の政治理論や見識は高く評価されていたと言えます。

再び政権顧問の立場で表舞台に立った彼でしたが、1527年にメディチ家が再び追放の憂き目に遭うと、彼も一蓮托生で再び失脚。

失意の中、同年6月21日に58歳で病没しました。

彼の著書には 『君主論』・『フィレンチェ史』 の他に、『ティトゥス・リウィウスの最初の十巻についての論考』 や 『戦術論』 などがありますが、それらから彼の理論・思想をまとめた一冊があります。

 『マキアヴェッリ語録』 (新潮文庫・刊)

        

著者はイタリア・ローマ史の大家・塩野七生氏ですから、読み応えは十分。

いわゆる〝マキャベリズム〟は〝目時のためには手段を選ばず〟という意味に捉えられますが、机上の空論を声高に主張するどこぞの学者と違い実際に政治に携わり戦争経験もあるマキャベリの主張には、傾聴の価値ありだと思います。

一例を挙げると、彼は著書の中でこんなことを主張しています。

「自らの安全を自らの力によって守る意思を持たない場合、いかなる国家といえども独立と平和を期待することはできない。
なぜなら、自ら守るという力量によらずに、運にのみ頼るということになるからだ。」 ・・・『君主論』

「現代(16世紀)の君主や共和国で、戦いに訴えねばならない場合に、自国民からなる軍隊を持っていない指揮者や国家は恥じて然るべきである。
なぜなら、そのような軍隊を持っていないということは、自国内に兵士として使える人々がいないということではなく、自国民に自衛のため立ち上がるという気持ちを起こさせることが出来なかったことを示す以外の何物でもないからだ。」 ・・・『政略論』

「人間というものは、自分を守ってくれなかったり誤りを質す力のない者に対しては、忠誠であることはできない。」

今から500年近く前の提言ですが、昨年集団的自衛権で揉めた日本に関して指摘している感がありませんか?


また、こんなことも・・・。

「同じ地方に生まれた人々は、時代が変わろうとも同じような気質を持ち続けるものだ。」・・・『政略論』

「忍耐と寛容をもってすれば人間の敵意といえども溶解できる、また報酬や援助を与えれば敵対関係すらも好転させ得る、などと思ってはならない。」・・・『政略論』

これ、まさに隣の反日国と、それに対する我が国の対応を500年前に予見しているかのよう。


是非ご一読をお勧めします。笑3




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