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鏝 先

岡山・倉敷や福島・喜多方などは、蔵の街として多くの観光客を集めています。


今日・4月9日は、見事にその白壁を塗る、

 左官の日


なのだそうな・・・。 その由来は、漆(4)喰(9)の語呂合わせから。

左官とは、建物の壁や床などを鏝(こて)を使って塗る職人のこと。


         

その語源は、平安時代に宮廷の建物を建築・修理する職人を〝木工寮の属(さかん=官位のひとつ)〟と呼び、壁塗り職人も属として出入りを許したことからで、やがて当て字で 『沙官』 → 『左官』 へと変化したとのこと。(※別説あり)


しかもただ綺麗に塗るだけでなく、表面を盛り上げるなどした鏝絵など、芸術作品にまで高める左官も出現しました。

その代表例が、江戸末期から明治初期にかけて活躍した入江長八


彼の出生地・静岡県賀茂郡松崎町には、彼の作品を展示した『長八記念館』もありますし、こんな彼の作品を観れば、左官というより立派な芸術家としか思えません。

        

日本家屋の壁は、竹を格子状に編んだ小舞下地の両面に藁を混ぜた土を塗り、その土壁の表面を消石灰・麻などの繊維や糊で作った漆喰を塗るため、左官は必要不可欠な職人。

私が子供の頃だった昭和30年代後半から40年代にかけては、田舎の信州でも田んぼから住宅地へと次々に開発が進み、見事な鏝使いでゴツゴツした土壁に真っ白な漆喰を塗る左官の姿がそこかしこで見受けられました。

その手捌きがあまりに見事で、私は時々近くに寄って見学・・・現場にあった鏝を手に取って塗る仕草を真似したものです。


ところが平成時代に入ると住宅の建築様式が大きく変わり、工期の短縮化から工場で組み立てた資材を現地で組み立てる方式が主流になり、左官の出る幕が大幅に減り、職人の数は大幅に減ったとか。

しかし最近アトピーなどアレルギー症状の原因がハウスダストにあることが分かってきたため、建築資材を漆喰や土などの自然素材に回帰する傾向が。

しかも日本と欧米の建築様式を融合した〝和モダン〟も登場・・・そのおかげで室内の壁塗りなどで、再び左官職人のニーズが高まっているそうな。

幸いにも、現在は日本各地に左官職人養成の専門学校があり、以前その教育現場を取材した特集番組を観ましたが、女性を含む若者が大勢学んでいました。

彼らには是非日本の伝統技術を継承して欲しいですし、その中から小手先ならぬ鏝先を見事に操る〝21世紀の入江長八〟が出現することを、期待してやみません。扇子

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コメント
コメント
小手先ならぬ鏝先を見事に操る・・・ うまい。座布団十枚。

私も見ましたよ。番組は違いますが、見事な鏝使いを見せる師匠のスゴ技。残したいですよね。
2016/04/09(土) 20:10:53 | URL | ミドリノマッキー #- [ 編集 ]
◇ミドリノマッキーさん
コメントありがとうございます。

> 小手先ならぬ鏝先を見事に操る・・・ うまい。座布団十枚。

えっ、いきなり豪華賞品ゲットですか? い、一枚くらいで結構ですョ。(^o^;

それはともかく、左官の見事な職人技・・・しかも日本独自となれば、絶対に受け継いでいただかなければなりませんょネ。
若者の奮起に期待したいところです。

間違っても、建築現場が東南アジアとか外国人の左官ばかりになりませんように・・・。
2016/04/09(土) 20:50:03 | URL | ナベちゃん #- [ 編集 ]
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