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後書き

数日前、久しぶりに書店サーフィンをしたら、平積みされた新刊本の中に私が最も尊敬する政治家・田中角栄氏の写真が。


(どうせ、また田中人気にかこつけた類似本だろう。)

と思った私ですが、著者の名を見て足が止まりました。

石原慎太郎氏・・・中高年の方はご存知だと思いますが、彼はかつて青嵐会を立ち上げた頃から強烈に田中政治を批判していた人物。

その彼が、なぜ今田中氏を取り上げたのか? しかも


 『 天 才 』 (幻冬舎・刊)


と持ち上げるような表題をつけて・・・。

そんな興味が湧き、思わず買ってしまいました。

        


読み始めてすぐに分かりますが、同書はこれまでの〝角栄本〟とは明らかに違う特徴があります。

それは、石原氏が角栄氏になって主人公を〝俺〟という一人称で筆を進めていること。

即ち角栄氏が自らの人生を独白する形で進んでいきます。

書かれているエピソードの多くは、私自身既に他の著書等を読んで知っているものですし、また知らない細かなエピソードについては、おそらく石原氏が国会議員時代に見聞きしたものでしょう。


どこから仕入れたネタか分かりませんし、本当に田中氏がそう言ったり考えたりしたのか、その真偽も定かではありませんが、さすが作家だけあってうまく話を繋げています。

また文中に、「石原が・・・」 と〝俺〟に語らせているところでは、思わず苦笑いしてしまいましたが・・・。

さて、個人的にはロッキード事件に対する評価も私の考えに近く、読み終わった時点で特段の違和感はなかったのですが、疑問がひとつ残りました。

かつては角栄氏批判の先頭に立っていた石原氏が、なぜ今彼に対し無批判というか好意的な内容の本を書いたのか?

その疑問に対する回答を、石原氏は本の最後に〝長い後書き〟として綴っていました。

その理由・内容に関して知りたい方には、同書をお読みいただくしかありません・・・が、私が思うに石原氏は東京都知事という小国の国家予算を上回るマンモス都市の首長を務め、権力者の光と影を経験したことで、角栄氏に対する見方が変わったのではないか? と感じました。

石原氏自身が関わった多くの政治家・総理経験者の中でも、ダントツの力量と先見性の持ち主であったことを、改めて認識したのかもしれません。

角栄氏を良く知る世代の方には、この後書きが一番面白いかも。
そして角栄氏を知らない若い方々には、〝角さんの履歴書・入門書〟としてご一読をオススメします。



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