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ジレンマ

書店や駅の売店には毎日様々な週刊誌が並びますが、その中には非新聞社系の雑誌もあります。

その中で初めて世に登場したのは、

 週刊新潮


であり、その創刊号が発売されたのが今から59年前の今日・1956(昭和31)年2月6日のことでした。

1920年代に創刊された新聞社系週刊誌の週刊朝日・サンデー毎日が戦後販売を伸ばし、扇谷正造氏が編集長を務めた週刊朝日が1956年に発行部数100万部を突破。


この週刊誌ブームに目を付けた新潮社は1954年に発行を企画し、2年後に佐藤亮一・副社長を初代編集長に起用して創刊。


          

              <創刊号・表紙>


当初から新聞社系の週刊誌とは差別化を意識し、出版社の強みを生かして谷崎潤一郎・石坂洋次郎・石原慎太郎・柴田錬三郎ら人気作家の小説を連載。

また新聞社系が扱わないカネや女性絡みのスキャンダルを追いました。

データマン(記者)が取材に動き、彼らが得た情報データをもとにアンカーマン(担当デスク)が記事を書くという分業制を採用。

これは新聞社のように記者が多くなかったため考え出された手法ですが、同誌の成功によりその後他社でも取り入れられました。

2014年12月現在、同誌の発行部数は週刊文春(69.4万部)に次ぎ第2位の55.1万部。

新聞社系の週刊朝日(16.9万部)やサンデー毎日(11.6万部)を大きく引き離しています。

とはいえ、現在は各誌とも部数減に頭を悩ませているのが現状。


元々日刊の新聞に比べて週刊誌は情報伝達速度が遅いのが欠点。

更に現在のネット社会では、その新聞も遅れを取る状況ですから、スピードに関してはますます苦戦を強いられています。

反面情報の蓄積・分析は時間があるため、速報性はなくても記事の中身を充実させることは可能。

しかし残念ながら、売上減少の焦りからか同誌は取材対象者から過去多くの(名誉棄損)訴訟を起こされ、その多くで敗訴し賠償金の支払いや謝罪記事の掲載を余儀なくされています。


私が特に許せなかったのは、松本サリン事件における同誌の対応。


当初長野県警の発表を鵜呑みにしたマスコミ各社が被害者だった河野義行氏を犯人と決め付けて報道しましたが、特に週刊新潮は〝毒ガス事件発生源の怪奇家系図〟という記事で河野氏の家系図まで掲載。


翌年真犯人がオウム真理教信者であることが判明し河野氏の冤罪は晴らされたのですが、河野氏はプライバシーを侵害した同誌のみ告訴を検討したほど、記事の内容は悪意に満ちたもの。

その後謝罪文掲載を約束したため告訴はしなかったのですが、現在に至るまで同誌は謝罪文掲載をしないまま。

後年のインタビューで、河野氏は週刊新潮を名指しで非難しています。

スキャンダラスな記事で売ろうとすればするほど、結果的に自ら記事の信用度を落とす・・・このジレンマを解消しない限り、将来的な存続は難しいでしょう。

通勤途上に電車内で週刊誌を読んでいた団塊・昭和世代のサラリーマンが退職し、今やスマホをいじる人が殆どの時代。

果たして新潮をはじめとする週刊誌は、あと何年生き残れるでしょう?うー


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