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今日は、クイズからスタートです。

これは、何の機械でしょう? (

        

おそらく40歳以下の方は実物を見た事がないかもしれませんが、中高年の方なら懐かしい代物ではないでしょうか?

そう、正解は

 和文タイプライター

この機械の特許を篠原勇作という人物が取得したのが、今から108年前の今日・1907(明治40)年12月30日のことでした。


少ないアルファベット文字の組み合わせで済む英文タイプライターと違い、膨大な文字数の漢字を扱う日本語のタイプライターの開発は、当初不可能とされていました。

それを考案したのですから、ある意味画期的・・・だったのですが、残念ながらその時点では実用化には至りませんでした。

実際に和文タイプライターを発明・実用化に漕ぎ着けたのは、大阪活版印刷研究所の技術主任であった

杉本 京太 氏 (1882-1972)


          


1914(大正3)年に退職・独立し、翌年・・・つまり今からちょうど100年前に和文タイプライターを発明し、特許を取得。

これは英文タイプライターと全く構造が違い、字庫に並べた活字を前後左右に稼働するバーで選択しつまみ上げ、円筒に巻かれた紙に向かって打字する、というものでした。


使用頻度により選ばれた約2,400字を揃えたこの和文タイプライターは、当時1台180円・・・現代の20万円以上に相当する高級品。

しかし1920年代から官公庁の公文書作成に使われるようになると全国に普及。

検定試験も始まり、女性にとって和文タイピストは憧れの職種として持て囃された時期があったとか。

私が損保マンだった今から30年程前に勤務していた本店営業部のフロアの一角に 『タイプ室』 があり、そこには3人の女性タイピストがしらっしゃいました。

今のPCワープロ機能と違い、デリートキーなんてありませんからミスは許されず、故に一つの文書を作成するには時間がかかりました。

ゆえに自分が作成を依頼する文書を少しでも早く仕上げてもらうためには順番をスキップしてもらう他なし。

そこで私は時々タイプ室にウチの女王様より怖そうなオネエ様の好みのスイーツを差し入れて顔を売ってましたっけ。

今にしてみれば懐かしい思い出ですが・・・その中で彼女たちがすごく怒っていた話を憶えています。

それは、ある本店営業部の社員が、取引先の大手メーカーのゴルフコンペを取り仕切る際、参加メンバーに配るスコアカードに、タイプ打ちを依頼してきたこと。

私も、(そこまでやるか)と驚きましたが、タイプさせられるお姐様たちは

「いくら何でも、そんなことまでやらせるなんて、バカにしてるワ!」

とカンカンでしたっけ。

でもそんな和文タイプも、私が地方に転勤した後の昭和60年代から急速に普及したワープロに押され、再度東京に転勤で戻ってきた時には既にタイプ室は閉鎖されていました。

お世話になったタイピストさんたち、その後どうしているのやら。
そしてスコアカードの印刷・・・現在の担当者はどうやっているんでしょう?

因みに、1985(昭和60)年に特許制度制定百周年を記念した『日本の発明家十傑』で、豊田佐吉・御木本幸吉氏・鈴木梅太郎各氏と共に、杉本氏も選出されています。

それだけの大発明だったのに、今はもう・・・改めて技術革新の早さを痛感させられますネ。うー

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