FC2ブログ
逆 行

一昨日、非常に残念な判決が2件出されました。

いずれも、一審の裁判員裁判で出された死刑判決を二審が破棄し、無期懲役とした事案2件につき、最高裁がいずれも二審判決を支持し無期懲役が確定したのです。

1件は2009年に東京・港区のマンションで74歳の男性を包丁で刺殺した被告が強盗殺人などで起訴された事件。

この犯人は以前妻と娘の2人を殺害した前科があり、これをどう判断するかが注目を集めました。

そしてもう1件は同じく2009年に千葉県松戸市のマンションで女子大生が殺害され部屋が放火された事件で、被告はやはり強盗殺人の罪に問われていました。


この被告は計画性はないもののこの事件の前後に複数の強盗傷害事件を短期間に起こしており、しかも20年間服役しながら出所後僅か半年で殺人を犯した凶暴犯。

私が裁判員であっても、双方とも死刑やむなしと思える事案なのですが・・・最高裁の判断は違いました。

      ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草


最初の事案について、最高裁は、「裁判員らの評議では、犯行の計画性や殺害された被害者の数や前科などを考慮し、同種事案の量刑傾向との公平性も踏まえて死刑がやむを得ないと言えるかを議論すべき」

と指摘。

被告が以前妻子を殺害したのは「口論の末に妻を殺害し、子の将来を悲観して無理心中しようたしたもので、強盗殺人とは関連が薄い」とのこと。

また2件目の事案については、「過去の裁判例では被害者が1人の強盗殺人事件で計画性がない場合は死刑が選択されない傾向がある。」

平たく言えば、1人殺しただけでは死刑は重い・・・ということなのでしょう。

まさに前例主義の踏襲。 これでは

〝国民が司法参加することにより、市民が持つ日常感覚や常識を裁判に反映する〟


という裁判員裁判の設置趣旨を否定したことになるのでは?

二審が一審の死刑判決を破棄した時は、それでも最高裁で差し戻されるはず・・・と予想していた私の期待は、大きく裏切られる結果となりました。

ここ数年間、光市母子殺人事件において犯行当時未成年だった被告に対する二審判決の無期懲役を差し戻すなど最高裁の判断に今までにない流れが生まれていただけに、この判決によって司法(制度)が時代の流れに逆行し元に戻ってしまった感が否めません。

私は、この死刑破棄判決が確定した以上、裁判員裁判は廃止すべきだと思います。

この〝前例〟ができたことで、今後一審で裁判員が死刑判決を出しにくくなることは明らかですから。

素人が凶暴犯とはいえ他人の生命を奪う判断を下すのは、大変なプレッシャーがかかるはず。

辛い思いで出した判断を、いとも簡単にプロの裁判官がひっくり返すと分かったら、無理に死刑判決を出すとは思えません。

法務省の見解を、是非聞かせてもらいたいものです。



スポンサーサイト



コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック