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多角化

読書好きの方なら、この出版社の書籍が何冊も本棚にあることでしょう。

 角川書店

今日は、この業界大手社の創立記念日・・・ちょうど70周年にあたります。

同書店の創業者は、国文学者・俳人であった角川源義(げんよし)氏。


       

         


1917(大正6)年、富山県に生まれた源義氏は、旧制中学通学時代から俳句に深い関心を抱き、国文の教師をやり込める程の知識を持っていたとか。

そして上京すると父親の反対を押し切って国学院大学の予科に入学すると、折口信夫の主宰するの短歌結社 『鳥船』 に入会。

卒業後中学校教師を経て、終戦直後の1945年11月10日に角川書店を創立しました。

父親が鮮魚商・米穀商で成功していただけに源義氏にも商才があったのでしょう、1949年には既に岩波書店・新潮社が刊行していた文庫に手を広げて大成功。

第2次文庫ブームの火付け役となりました。

(なぜか私の本棚にある角川書店の本は、何故か鈴木大拙師の仏教本など堅いものばかりですが・・・。)あせあせ

1952年・夏には俳句総合誌 『俳句』 を、そして2年後には短歌総合誌 『短歌』 を創刊し、俳壇・歌壇の興隆に貢献。


更に1952年・秋に刊行した全25巻に及ぶ 『昭和文学全集』 が1巻当たり15万部という大ヒットを飛ばし、これによって同社は大手出版社としての地位を確立しました。


そして同社が経営の多角化へと大きく舵を切ったのは、源義氏が1975年に死去したことにより長男の春樹氏が編集局長から社長に就任してから。


        


春樹氏はそれまでの文芸路線から横溝正史氏らの推理作家を世に送り出すと同時にその作品を映画化。

TVコマーシャルを大々的に打って書籍・映画の売上を大きく伸ばすことに成功し、いわゆる〝角川(映画)ブーム〟を巻き起こしました。

そして1980年代からは『ザテレビジョン』などの情報誌にも進出したり、ゲームソフトも製作するなど、角川書店の絶頂期を迎えました。

しかし、好事魔多し・・・今年初め、某大手家具販売会社の父娘喧嘩が話題を集めましたが、角川書店も同様のお家騒動が勃発。

1992年に春樹氏の実弟・歴彦(つぐひこ)氏が突如同社副社長を辞任(解任?)し、株式会社メディアワークを設立。


ところがその翌年8月、今度は春樹氏がコカイン密輸事件を引き起こし麻薬取締法違反などで逮捕され、社長を辞任。

歴彦氏が同社々長に復帰したのです。

そんなゴタゴタがありながらも同社グループは成長を続け、会社の体制を変えつつ現在は株式会社KADOKAWAという持ち株会社となり、角川書店は同社のブランドカンパニーに。

しかし今年4月に再び組織改編があり、ブランドカンパニー制は廃止・・・角川書店は同社の抱えるブランドのひとつとなりました。


         


文学者の父が創業し、時代の寵児ともいわれた破天荒(?)な長男が一気に事業を多角化し、それを次男がうまく守った・・・といったところでしょうか?

冬の時代といわれる出版界において気を吐いている幻冬舎の創業者・見城徹氏も、元・角川書店の編集者。

今後同社がどんな人材を輩出するのか、またどんな事業展開をしていくのか、楽しみではあります。

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