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買 収

毎年12月に巨大なクリスマス・ツリーがお目見えし、派手な点灯式が行なわれるニューヨークの観光名所・・・といえば、もうお分かりですょネ。 


 ロックフェラー・センター

   Rockefeller Center


マンハッタン中心部に大富豪J・D・ロックフェラーによって1930年から9年間かけて建設され、最も大きく有名な高さ259m・70階建てのGEビルディングをはじめ19もの商業ビルからなる建物が低層階で一つに繋がっている商業施設。

ここを日本の三菱地所が約2,200億円もの巨費で買収することを発表したのが、今から26年前の今日・1989年10月31日のことでした。


          


1985年のプラザ合意以降、日本の株価は鰻登り・・・いわゆるバブル景気に突入。

カネ余り現象からあらゆる投資に企業が血眼になり、1990年には松下電器産業がMCA(現・ユニバーサル・スタジオ)を約9,000億円で、ソニーがコロンビア・ピクチャーズを約3,700億円で、更にはコスモワールドがペブルビーチ・ゴルフリンクスを約1,250億円で、更には1992年には任天堂がシアトル・マリナーズを約1,000億円で買収。

その先鞭となったのが、このロックフェラー・センターの買収劇。


まさに飛ぶ鳥落とす勢い・・・だったのですが、この買収は(ロックフェラー側からの売却打診があったにもかかわらず)アメリカ国民、特にニューヨーク市民から

「日本人はアメリカの魂をカネで買った」

という批判が噴出し、反日感情を煽ることに。

まぁ日本でいうなら、東京タワーをアメリカ人が買ったってことでしょうから、そう思われても仕方ないかも。

その怨念なのでしょうか・・・この買収劇以降、アメリカの不動産市況は急激に悪化。

マンハッタンのオフィスピル売買価格は90年代に入ると80年代後半の半値近くに急降下。

また日本のバブル崩壊もあって、オウム真理教事件が起きた1995年5月、三菱地所は運営会社の破産を申請し、手に入れた14棟のうち12棟を売却。

結果的に三菱地所は全く収入を得られぬまま損切りする羽目に。

高値で買収した他の日本企業の多くも、巨額の損失を出したり安値で手放すなど同じ道を辿りました。

まさにバブル景気の夢の跡・・・あの買収劇は、結局アメリカを設けさせただけに終わったようです。

目の前の儲けに目が眩むとロクなことにならない。

毎年12月のクリスマスツリー点灯式のニュースを観るたび、私たちはこの教訓を思い出すべきでしょう。

      


そういえば、今年2月にアメリカのファンド会社が温泉旅館チェーン『大江戸温泉物語』の運営会社を500億円で買収するというニュースがありましたが・・・どうしてこの時、

「アメリカが日本人の魂をカネで買った」

って、誰も批判しなかったのでしょうネ? うー




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