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無 念

故人様は、現役バリバリのサラリーマンでした。

出張先の関西で突然倒れ、そのまま息を引き取られたとのこと。


急遽現地に向かわれた奥様から葬儀の依頼をお受けし、携帯でやり取りしながら準備をさせていだだきましたが、故人様の勤務先の方々のご協力もあり、300名以上の会葬者がお見えになった通夜・告別式は、無事執り行われました。


さて、その告別式翌日。


会社でデスクワークをしていると、女性スタッフが真顔で私に話しかけてきたのです。


「あの~、社長。 私、ちょっと疲れがたまっているかも。」


珍しいことを言い出す彼女に、何かあったのか聞いてみると・・・数日前、事務所で妙な体験をしたというのです。

それは陸路関西から東京に戻られたご遺体を、一旦弊社事務所にお迎えした時のこと。


搬送されたご遺体を事務所内で納棺し、その後式場の霊安室に移送するため事務所を出発した私。


その時点で午後8時を回っていたのですが、暫く彼女が一人で留守番していた時・・・先程納棺した事務所の奥から、

「ミシッ、ミシッ・・・」


と人が歩くような音がしたというのです。

そ~っと事務所の奥を覗くと、(当然のことながら) 誰もおらず。


怖くなった彼女は、一旦消した事務所奥の蛍光灯をつけたところ、その物音はしなくなったとか。 


「そんなの、たまたま小さな地震でもあったんじゃないの?」


そう言う私に、更に彼女はこう続けたのです。


「いえ、社長。 それだけじゃないんですョ。 

昨日の告別式の時、気がつきませんでしたか?」


「えっ、何を?」  


いぶかる私に彼女が言うことには、故人様の同僚が弔辞を述べられていた時、写真撮影のために祭壇脇にいた彼女は棺の蓋が 「カタカタッ」 と動くのを見た、というのです。 


しかも間をおいて2度。

         ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草


「結構大きな音だったんで、私思わず声を出しそうになっちゃったんですョ。

社長、ホントにあの音、聞こえなかったんですか?」


と真顔で聞かれてしたが、私自身は式場の後方にいたから全く気づかず。


「私、霊感なんて全くないのに・・・だから幻覚を見る程疲れちゃったのかと。」


そういう彼女に、私はこう言いました。


「いや、多分それは故人様が何かを伝えたかったんじゃないかなァ。

決してキミ自身が疲れていたわけじゃないと思うョ。」


映画 『シックスセンス』 じゃないですが、出張先で突然倒れられた故人様は、もしかしたらご自分が死んだことにまだ気づいていなかったのかもしれません。


(オレは、なんでこんなところにいるんだ?)


と弊社の事務所内を歩き回ったり、弔辞を読む同僚に

(オレは、ここにいるって。 出してくれ~!)

と伝えようとしたのかも。


故人様の無念を感じさせるような彼女の体験談でしたが、荼毘に付されたことでご自分の運命を受け入れられ、成仏されることを願うばかりです。


・・・でもこの記事を書いている時、事務所の奥から 「ミシッ、ミシッ」 という足音が聞こえてきたのは、何故?うー




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