FC2ブログ
信 用

我が愛読誌・月刊 『致知』 8月号に、日本ホテル統括名誉総料理長の中村 勝宏 とオフィス・カミーユ社長の上柿本 勝 の対談が掲載されていました。


ご両人ともフランス料理のシェフとして活躍されてきましたが、お互い徒手空拳でこの世界に入ってフランスに飛び、労働ビザなしでレストランで修業して帰国後成功された、という経歴の持ち主。

その共通する経験の中から発せられる言葉には、多くの教訓が。

・・・ということで、以下に私が印象に残ったお話をかいつまんでご紹介します。

          ◆     ◆     ◆     ◆


 我々日本人は外国に行ったらハンディがあるんですょ。


  まずは言葉と技術面。 その中で彼らと対等にやっていたら、実は対等以下なんです。 彼らの上を行こうと思ったら、3倍やらなきゃいけない。

朝一番に店に入り、休憩時間は取らない。
要するに朝から夜中まで働くんですょ。

相手にしてみれば僕は言葉が分からない。
最初は人間的にも全く信用がないわけだから、とにかく誠心誠意、一所懸命やる。

そうすると、上の人はやっぱり見てくれているから仕事を与えてくれる。
その仕事をこなせるようになると、また上の仕事をくれる。

そうやって一所懸命やっているうちに「こいつは大丈夫だ」って信頼してくれるわけ。

この信頼と言うのが、一番大事。





     中村 勝宏  氏             上柿元 勝 氏


 やはり料理人になったからには、オーナーシェフになるとか大きなホテルのシェフになるとか、夢を持たなくちゃ。

ただし夢を持つのは簡単だけど、それを実現するには普通にやってちゃダメ。

そのために努力する過程で、「厳しい」とか「苦しい」と言う人がいるけど、苦労だと思ったらその人はそれでストップ。 進化しません。

本当に上を目指している人というのは、傍から見たらものすごい苦労をしているように見えるけど、本人は苦労だなんて少しも思っていないんですョ。

まっしぐらに上を見ているから。


 料理学校を出てとても器用でチヤホヤされる若者は、意外と長続きしない。

反対に最初は何となく鈍だなと思うけど本人は一所懸命で性格もいい。

しかも「自分は他人より仕事が遅いし、物覚えも悪い」と本人も自覚しながらコツコツやる。

これが3年、5年経って我々が気付いた時にはすごい実力を蓄えているんです。

どんな仕事でもそうでしょうが。最初から面白いということは有り得ない。 特に出だしは厳しいものですよ、当然ながら。

だけどその厳しさに耐えて、むしろそこから仕事の面白さを自分で見つけていってコツコツやる。

これが本物。
こういう人は、放っておいてもやるんです。


 最近は日本の若手シェフがパリで20人近くも活躍していますが、彼らと食事した時にこう言ってました。

「いま自分たちがフランスという国で星がとれるようになったのは、先輩方が一所懸命仕事をして(日本人の)信用を築いてくれたおかげです。」

って。 彼らの道をちょっとくらいは作ったのかなと思うと、あの我慢や忍耐の日々が少しは報われたのかなって思いますネ。

なぜフランス人が日本人を雇ってくれるかというと、やはり我々日本人は勤勉だからですョ。

ああだこうだと不満を言わないで、とにかく黙って一所懸命働く。

あとは誠実であるからですョ。


          ◆     ◆     ◆     ◆

地道な努力と、道を切り開いてくれた先人への感謝・・・あらためて苦労した方の口から出ると、重みがあります。

先人が長年築き上げてくださった(日本人の)信用も、失うのは一瞬。

心したいものです。扇子



スポンサーサイト



コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック