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【葬儀屋時代の思ひ出】 司 会 <下>

いきなり司会役を放り投げた(?)Sさん・・・結局やりたかったのは、どうやら葬儀委員長だったみたいです。


そして私はいきなり後を託されたわけですが、実は昼下がりにSさんが突然式場にやってきて、二言三言やり取りをさせていただいた時に、


(ハハァ~ン・・・このSさんって、殆ど司会経験はないナ。)


って(失礼ながら)何となく感じていました。


ですから口には出しませんでしたが、

①「やっぱり、や~めた」とドタキャン。
②途中で行き詰まって固まる。

等のアクシデントを想定して、何通りかの進行パターンを予め考えてはいたんです。


さすがに冒頭からこういう展開になるとは予想していませんでしたが、ヘタに中途半端なところでバトンタッチさせられるよりも、私にとって “初期段階での丸投げ” はかえって助かりました。


(司会経験のある方なら、この感覚はお分かりいただけるかと・・・。)


マイクを引き取った私は、

「それでは、まず故人様に黙祷を捧げていただきたいと存じます。
恐れ入りますが、皆様ご起立をお願い致します。」


と進行を引き継ぎ、以降故人様の愛した曲をお聴きいただく “献奏”、そして“献花” 等々・・・時計とにらめっこをしながら式を進め、最後は “喪主様のご挨拶” をいただいて、午後7時過ぎに無事閉式することが出来ました。笑3 ホッ


お食事の席へと皆様をご案内し、皆さんが箸を付け始めた頃・・・部屋からは


「どうだA子ちゃん、ビシッといい通夜になっただろ!」


というSさんの大声が、ロビーにいる私にまで聞こえてきました。あせあせ


       


食事も終わって帰り際、SさんとA子さん、そして私の3人で翌日の打ち合わせをした際には、


「明日は、もうアンタに任せるワ。」


とおっしゃっていたのに、翌日また開式時間ギリギリに式場入りしたSさんが、


「あのさぁ、やっぱりオレ・・・今日の精進落としの料理について最初に説明したいんだけどなァ。」


と言い出すではありませんか。


しかし、さすがに告別式は出棺時間の問題があるので、


「Sさん、お食事の件は告別式の時でなくても、火葬中の待ち時間が約1時間ありますから、その時にお話しされたら如何ですか?」


と申し上げました。 でも、どうしても喋りたいらしくて


「う~~~ん。」

と唸っていたSさんに、それまでズ~ッと見て見ぬふり(?)をしていた奥様が、遂にシビレを切らせたのか、


「アンタ、いい加減にしなさいョ。 今日は静かにしてなさい!」 怒


と一喝。 さすがのSさんも、シュ~ンとして式場に入りました。


おかげさまで告別式は予定通り進行し、皆さんに手向けていただいた花々で一杯になった故人様の棺は、無事火葬場へと向かわれました。


ちなみに火葬場でのSさん、4,5人ずつ座っていたご親戚のテーブルを逐一回って、精進落しの説明を一生懸命していた・・・と、同行した女性スタッフから後で報告がありました。


全ての式次第が無事終了し、A子さんのご自宅に伺って後飾りを設えさせていただいた時、


「一時はどうなることかと心配しましたけど、おかげさまで無事母を送ることができました。 本当にありがとうございました。」


というお言葉をいただき、ホッと一息。


A子さん、さすがにかなりお疲れのご様子でしたが・・・私にとってもドキドキの連続、も~グッタリの2日間でした。

最後に、皆様にお願いがございます。


式当日に「司会をやらせろ」というお申し出だけは、何卒ご容赦いただきますよう・・・って、そんな無茶を仰る方は、拙ブログ読者にはいないでしょうけど。あせあせ


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