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皆さんは、〝アプレゲール犯罪〟という言葉をご存知でしょうか?

これは終戦後にそれまでの価値観や権威が完全に崩壊し、それによって道徳観を欠いた無軌道な若者が起こした犯罪のことだそうな。

その代表例と言えるのが、今から69年前の今日起きた

 日大ギャング事件


でしょう。

1950(昭和25)年9月22日午後2時頃、日本大学の会計職員2名と運転手1名が銀行から同大職員約100名分の給与190万円を東京・神田の銀行から受け取り自動車で運んでいる最中、19歳の男性Yに “Hey stop!” と停められます。

普通はこの状況で停車させるはずはないのですが、このYは彼らと同僚の運転手。

「何の用だ?」 と気軽に車を停めて声をかけたところ、Yはいきなりナイフを出して同僚を切りつけて脅し、大手町方面に車を運転させた後、3人を車から降ろして現金の入ったボストンバックを強奪・逃走。

あの『3億円事件』より単純かつ荒っぽい手口ですが、簡単に身元が割れる間抜けな犯行ともいえます。

 ※三億円事件に関する過去記事は、こちら。(↓)


このYには、18歳の恋人Fがいたのですが・・・・何と彼女は、日大教授の娘。

大学構内で父親と同居していた彼女は息苦しさを感じていたらしく、宿直室で手紙の受け渡しをした際に知り合った、かつてグレた経験があり腕にジョージという刺青を入れ粋がっていたYに惹かれ、交際をスタート。

しかしそれが父親の逆鱗に触れ反対されたことで家出した彼女は犯行当日の夜、有楽町駅前の喫茶店で落ち合い、逃避行を始めます。

この強盗は、その駆け落ちというか逃亡資金を作ることが動機だったのです。

と言っても、品川区大井の会社員宅の2階をアメリカ人二世という振れ込みで英語を交えて間借りすることに成功したものの、すぐにその会社員の奥さんに新聞に出ていた犯人だと気づかれ、通報で駆け付けた警官に24日午後5時頃にあっさり御用。 

その際にアメリカかぶれのYが

Oh, mistake!

とオーバーに両手を広げて叫んだことが話題になったとか。

今なら間違いなく年末の流行語大賞にノミネートされたでしょうネ。


       

上の写真が、捕まった直後の二人ですが、何とも気取っていておよそ犯罪者には見えないところが、いかにもアプレゲール犯罪という感じ。

ですが、それもそのはず、彼らは逮捕されるまでの2日間で、強奪した190万の内30万円を衣服などの買い物で使いまくったんですから。


当時の大卒初任給が3,000円。 現代が約20万円だとすると、当時の30万は単純計算で約2,000万円!驚き顔

よくまぁそれだけの買い物が出来たもの・・・と怒りを通り越して呆れてしまいます。

翌年2月、東京地裁でYに4年以上7年以下の懲役、Fには懲役2年執行猶予3年の判決が言い渡されました。

その後Fは日大を退職した父親と共に別の仏教系大学に行き、そこで教師となり信者の男性と結婚したとか。

一報のYについては情報がありませんが、もし今生きていれば88歳。

存命ならば、その後の人生と犯行についての感想を聞いてみたいものですが・・・そもそも浪費した30万円を、彼は返済したんでしょうかねェ?うー

若気の至り、という一言では片づけられない、稚拙かつ重大な犯罪でした。


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