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実用化

皆さんは、自動車のエンジンなどの出力・パワーを示す〝馬力〟という単位をご存知ですょネ。

では、この単位を定めたのが誰か、ご存知でしょうか?

ヒントは、電力の単位にその方の名前がつけられています・・・って言えば、もうお分かりですょネ。 そう、正解は


 ジェームズ・ワット

 James Watt


今日は、蒸気機関の動力化に成功して産業革命の発展に大きく貢献した、このエンジニアの命日・没後200周年にあたります。

       


ワットは1736年にスコットランドの港町・グリーノックで、船大工で貿易商も営んでいた父と、数学教師の母の間に生まれました。

エジソン同様、彼もあまり学校に通わず、母親に自宅で教わっていたそうですが、彼女の血を色濃く引いたのか、数学が得意で語学は好きではなかったとか。

そのワットは、母親が亡くなり父親が病気がちになった18歳の時に、計測機器の製造技術を学ぶためロンドンへ。

そして通常4年かかるカリキュラムをたった1年の履修で終え、スコットランド・グラスゴーで機械製造事業を興そうとしました。

しかし彼が最低7年の徒弟修業をしていないことを理由に、ギルド(職業組合)は彼の開業申請を拒否。

この苦境を救ったのは、グラスゴー大学でした。


彼が大学の要請に応えて天文学機器の調整を行ったことで、3人の教授が大学内に小さな工房を設けることを提案。

アダム・スミスの助力もあって、彼は1757年にそれを実現。
1764年にはマーガレット・ミラーと結婚し、5児をもうけました。


(但し成人したのは2人だけで、マーガレットも産褥で1772年に死亡。 1777年にアン・マクレガーと再婚し2児をもうけました。しかしその2人の子もワットの生前に亡くなっています。)


工房を開設した4年後、彼は友人のジョン・ロビソン教授を通じて蒸気機関の存在を知ると興味を持ち、設計や実験を重ねます。

※ボイラーで発生させた蒸気を利用する蒸気機関自体は、古代アレクサンドリアの工学者・数学者だったヘロン(10年頃~70年頃)が考案した〝ヘロンの蒸気機関〟が最古とされています。


そして1765年に、実際に作動する模型を製作。

更に実業家マシュー・ポールトンの資金援助を受け1775年にポールトン・アンド・ワット商会を設立すると、その翌年に業務用として実働する動力機関の組み立てに成功したのです。


       


その蒸気機関は、鉱山から揚水用として受注が殺到し、ワットはその組み立てに大わらわとなり、特許使用料も得るように。


もっともご多分に漏れず、ワットもライバルたちとの特許を巡る訴訟に巻き込まれ、(最終的には有利な判決を勝ち取ったものの)長年争う事にもなりましたが。

※さて冒頭の〝馬力〟についてですが、これは彼が
蒸気機関を発明した際、仕事量を数値的に表せる単位を決める必要があったことから、彼が馬に33,000ポンド(約15トン)の荷物を1分間に1フィート(約30cm)引ける能力を1馬力と定め、動力の単位を設けたのが始まり。 ですから単純に馬1頭の牽引パワーという意味ではありません。

実際、全力疾走しているサラブレッドは数十馬力もの脚力を出しており、人間でも100m走などにおける瞬間的な最大出力では、1馬力程度の力を出すことができるそうな。


1794年に商会から蒸気機関製造会社ポールトン・アンド・ワット社に改組すると、1824年までに通算1,164台もの蒸気機関を製造し、2人は一財産を築きました。


また彼らは、手紙や絵などを転写できる複写機を発明して、ジェームズ・ワット・アンド・カンパニーという別会社を立ち上げて製造を行い、同社は2人の息子たちに引き継がれ20世紀まで利用されたといいます。


     


漂白技術の研究なども行ったものの、特許が切れる1800年に引退し息子に事業を引き継いだワットは、その後も屋根裏部屋に工房を作って研究を続け、1819年8月25日に83歳でこの世を去りました。


       

                 復元された工房


ワットは科学分野において豊富な知識と才能に恵まれた人物でしたが、残念ながら事業展開の才能まではなかったようです。

それを補ってくれたポールトンとの出会いが、世に画期的な蒸気機関を出させ、産業革命の発展に寄与したと言えましょうか。


       

                 Matthew Boulton


まさに本田技研における本田宗一郎氏と藤沢武夫氏のコンビのように・・・。笑2


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