FC2ブログ
英 雄 ?

世界で最も有名な絵画は? と問われたら、きっと多くの方がレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作、

 モナ・リザ
  Mona Lisa


と答えるでしょう。


        

モデルがフィレンツェの豪商フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻リサ・デル・ジョコンドとされていることから、“La Joconde ” とも呼ばれ、1503~1506年の間ポプラ板に油彩で描かれたこの絵画は、現在フランスの国有財産としてハリのルーブル美術館でガラス越しに常設展示されています。

※モナ・リザのモナは
婦人の意で、そこに名前のリザをつけたもの。
つまりリザ婦人(夫人)ということ。


        


しかしガラスケースに納められていたにも関わらず、ルパン三世のように盗もうとする人間は出てくるもので・・・。


〝20世紀最大の美術品窃盗〟といわれる、モナ・リザ盗難事件が発覚したのが、今から108年前の今日の事でした。

その歴史に名を残す犯人は、


 ビンセンツォ・ペルージャ

Vincenzo Peruggia,

という、1881年生まれのイタリア人。


       

当時30歳だった彼は塗装職人として生計を立てていましたが、その前年にモナ・リザを保護するガラスケースの設置作業スタッフに加わっており、ケースや絵の外し方を熟知していました。

1911年3月20日の日曜日、翌日が閉館になることを知っていた彼は館内に潜伏。

翌朝隠れ場所から出てきた彼は、目立たないように職員と同じような身なりをして展示場所に行き、無人であることを確認した上でガラスケースを外してモナ・リザを額から外し着用していたスモックの中に隠して、まんまと持ち出しに成功。

盗難が発覚したのは、翌日の8月22日になってからの事。
ちょっと信じられない悠長さですが、ルーブル美術館は大騒ぎに。
この警備の甘さの責任を取らされて、館長はクビ。


       

もちろん警察は威信を賭けての捜査となりましたが、複数犯の犯行と断定して国際犯罪組織を追跡するなど、当初から見込み違いをしたおかげで、犯人は分からず仕舞い。

とばっちりを受けたのは、ルーブルから彫像を盗んだ犯人とたまたま知り合いで、かつて 「ルーブルなど燃えてしまえ」 と言い放ったことがある、詩人ギヨーム・アポリネール。

彼は逮捕され尋問を受ける羽目に・・・まさに口は禍の元。

更に彼が助けを求めたパプロ・ビカソまで疑われて連行・尋問されたと言いますから、いい迷惑。

当然彼らは無罪放免となりましたが、モナ・リザの行方はようとして知れず。

しかし、2年間パリ市内の自宅でモナ・リザを保管していたペルージャがそれを手にイタリアに戻り、「我が国の誇りの象徴を持っている」と画商に手紙を送ったことから、足がついてしまいます。

トスカーナ地方の画商が 「鑑定したいので、絵をフィレンツェのホテルに持ってきて欲しい」 と連絡すると、ペルージャはノコノコやってきました。

そして
ウフィッツィ美術館の館長による鑑定の結果本物であることが分かった時点で警察に通報され、ペルージャはホテルにいるところを敢え無く御用・・・モナ・リザは、無事ルーブルに戻ったのです。

ところで、なぜペルージャはモナ・リザを盗んだのか?

この動機について彼は「ダ・ヴィンチが描き、ナポレオンが盗んだ祖国の宝物を取り返す」、つまり愛国心からだったと裁判で主張したとか。

※実際はナポレオンが盗んだわけではなく、ダ・ヴィンチがフランソワ1世お抱えの宮廷画家になるべくフランスを訪れた際に献呈したもの。 ペルージャはそれを知らなかった模様。


しかし、それならなぜすぐにイタリアの美術館などに持ち込まず、自宅に2年間も隠し持っていたのか説明がつきません。

また贋作家に唆されたという説もありますが、やはり自ら隠し持っていた事実と符合しません。

個人的には、単にほとぼりが冷めるまで待ち、売ってカネに換えようとした・・・と思うんですけどネ。

しかし彼にとって幸いだったのは、祖国イタリアで逮捕されたこと。

もしフランスで逮捕されていたら大泥棒として厳罰に処せられるところですが、イタリアは彼の主張を受け入れ、出された判決は僅か禁固1年ちょっと。(実際には約半年で出所したそうな。)

まさに愛国者の如き扱い・・・なんだか日本の要人を殺害した犯人を英雄視するどこぞの国と似たような話ですが、まぁ無事モナ・リザが戻ったから、良しとしますか。


出所後の彼は第一次世界大戦にイタリア軍の兵士として従軍、結婚して3人の子をもうけ、フランスに戻った後は塗料庫を経営。

1925年の誕生日に44歳で亡くなりましたが、その時は大きく報じられることはなかったそうな。

イタリアの英雄と言われた割には、静かな最期だったようです。

まぁ本人も家族も、その方が良かったかもしれませんネ。


              人気ブログランキング

スポンサーサイト



コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック