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襲 来

日本が外敵から領土を脅かされたのは、663年に起きた白村江(はくすきのえ)の戦いと、1274・1281年の元寇、そして大東亜戦争の3度あったと言われます。

ただし実際に国土の占領を許したのはアメリカだけですが・・・。

白村江の戦いは朝鮮半島での戦闘であり、倭軍は敗戦して逃げ帰っただけで済みましたが、その後朝廷は唐の襲来に備えて北九州の海岸線に防人(さきもり)を配置しました。

これは徴兵制のようなもので、21~60歳の男子が集められ兵役は3年間だったそうですが、律令制が導入された795年に廃止。

その約500年後に元寇が起きたわけですが、その間にも防人がいなくなったことでたびたび対馬・壱岐・九州沿岸に数十回も海賊がやってきては略奪・凌辱を繰り返したといいます。

その中で最大の来襲が、平安時代後期に起きた


    と い

 刀伊の入寇

でした。  


〝刀伊〟とは夷狄(いてき=古代中国人が周辺の諸民族を卑しんで呼んだ名称)を意味する朝鮮語で、日本に襲来したのは主として女真族と呼ばれる満州付近の土着民族だったといわれています。

その彼らが約50隻の賊船で突然対馬・壱岐に襲来してきたのが、1019(寛仁3)年3月末。

その一報を聞きつけた国司の壱岐守・藤原理忠は、147名の兵を引き連れて征伐に向かいますが、相手はその20倍の約3,000名。

多勢に無勢で、敢え無く返り討ち。 


壱岐では抵抗した僧侶たちが全滅しました。

勢いづいた彼らは、今からちょうど1,000年前の今日・同年4月7日には九州・筑前国沿岸を襲撃。

更に博多を攻撃しようとしたものの、幸いにも荒天が彼らの邪魔をしてくれたおかげで、その間に体勢を立て直した太宰権帥・藤原隆家が撃退。

賊はその後肥前国・松浦郡でも撃退され、朝鮮半島に戻って沿岸を攻撃しますが、高麗軍に逆襲され敗走。

ここで対馬・壱岐で人質として拉致された日本人300名が高麗に保護され、日本に無事送還されたといいます。


       

しかし一連の来襲により、対馬・壱岐では家屋は悉く焼き払われ、対馬では36名、壱岐では365名が殺害されましたが、その中には女性・子供も多数含まれていました。

(※拉致された者は両島合わせて1,500名以上、牛馬400頭近く。)


問題なのは、この由々しき事態に対する朝廷(政府)の対応。

もともと四方を海で囲まれ、外敵の侵攻が難しい時代だったとはいえ、全くと言っていい程の無防備・・・国防に対する危機感が欠如していました。

朝廷がこの襲撃を知ったのは、藤原隆家が賊を撃退した後の事。

まぁ時代が時代ですから仕方なかったでしょうが、それを知った後も防人制を復活することなく、何らの防衛策を講じませんでした。


それどころか身体を張って撃退した藤原隆家に恩賞も与えようとしなかったというのですから呆れます。


〝賢人右府〟と称せられた藤原実資(さねすけ)が恩賞を与えるべしと強く反論したため渋々出すことになったそうですが、こんなヘッピリ腰の対応では武士にナメられたり不満が蓄積するのは当たり前。

その後鎌倉時代という武家社会に向かったのは必然だったと言えましょう。


しかし時代は移り1,000年の時を過ぎても、日本人の国土防衛意識の低さは当時とあまり変わっていないかもしれません。

何度も先人が命懸けで領土や日本人の生命を守って来たのに、「憲法9条があれば大丈夫!」 なんて信じる人が少なくないのですから。

そういう方に、是非この本を読んでいただきたいものです。


 『だれが日本の領土を守るのか?』 

                   (たちばな出版・刊)


       


著者の濱口和久氏は、自らの本籍地を竹島に移した、気骨ある方。

元陸上自衛隊員で拓殖大学の客員教授を歴任し、現在は一般財団法人・防災教育推進協会常務理事・事務局長を務めつつ、防衛問題に関してマスメディアに意見発信をされています。


同書冒頭から、第二次世界大戦末期でのヤルタ密談など米ソ間で日本の領土に関して駆け引きがあり、アメリカが認めなかった北海道割譲を目論んだソ連が北方領土に侵攻。


樋口季一郎司令官の英断で日本軍が占守島を死守したおかげでソ連の野望が未遂に終わったことなど、殆どの日本人が知らない史実が紹介されています。

※占守島の戦いに関する過去記事は、こちら。(↓)



ここ数年来、中国が軍艦を日本領海内に侵攻させるなどジワジワと間合いを詰めてきていることは、皆さんもご承知の通り。

日本政府がいつまでも〝遺憾砲〟を連発しても、彼らには痛くも痒くもなし。

沖縄左翼が 「中国の脅威などない」 と嘯いていますが、本書を読めばそれが妄言であることが良く分かります。

また1,000年前に襲われた対馬には、現在多くの朝鮮人が入り込み、土地を買い漁られている現状を政府は放置しています。

我が国の領土・領海は、先人や英霊が身体を張って守ってきた財産。

それを我々も守り抜くべく毅然たる対応をしないと、それこそ藤原隆家や樋口司令官が 「何をやっておるのだ!」 と怒って総理や防衛相の夢枕に立つかも・・・。
うー


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