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経済小説

たまたまですが、一昨日アップした拙ブログでこの方の作品を紹介しました。

今日・3月22日は、我が国における経済小説家の草分けと言える、


 城山 三郎 さん


の命日・十三回忌にあたります。


        


おそらく私と同年代以上のサラリーマンであれば、殆どの方が彼の作品を読んだことがあるのではないでしょうか。


城山(本名・杉浦英一)さんは、1927(昭和2)年に名古屋市中区で生まれました。


父親がインテリア業を営んでいた関係で、13歳の時に名古屋商業に入学。


しかし太平洋戦争の激化と共に、18歳の時海軍特別幹部練習生に志願。


特攻隊である伏龍部隊に配属されるも、運よく訓練中に終戦を迎えました。


(実家が空襲で焼かれるなど、それらの戦争体験は城山さんの創作活動にも多大な影響を及ぼしたようで、確か城山氏最後の仕事は2001年に発表された 『指揮官たちの特攻』・・・この取材に関するNHKの特集番組を観た記憶があります。)


終戦の翌年に東京産業大学(現・一ツ橋大学)に入学し、卒業後は地元・愛知学芸大学とへ教鞭を取るなどしましたが、この時期に 『中京財界史』 を地元紙に掲載したことが転進のキッカケに。


30歳だった1957年に作家として本格的な活動を始めた彼は、城山八幡宮に引っ越したことから城山三郎のペンネームで文学誌に投稿を開始。


1959年に 『総会屋錦城』 で直木賞を、同年 『落日燃ゆ』 で吉川英治文学賞を受賞し、一気に一流作家としての地位を確立。


以後多くの経済小説を発表しましたが、事実にフィクションを程良く加味した作品は多くのビジネスマンに現実感を持って読まれ、人気を博しました。


一昨日の 『ビッグボーイの生涯』 だけでなく、拙ブログでは過去に何冊も彼の作品を紹介してきましたが、そんな私に大きな影響を与えた作品があります。 


それは、一時期その題名自体が流行語になった、


 『毎日が日曜日』 (新潮文庫・刊)


       


商社マンを主人公にした1976年発表の作品ですが、私がこれを読んだのは1979年・・・大学3年の頃。


翌年に就職を控え自分の進路を考える中で、私は高度経済成長の日本を支え世界中に活躍の場がある商社に憧れを抱いていました。


当時の就職人気ランキングでも三菱商事・三井物産・丸紅・伊藤忠などが上位に顔を出していた中、私は商社の実態を学ぼうと同書を手にしたのです。


ところが読み進めていくうち、憧れとはおよそ乖離した仕事の厳しさにすっかり気持ちが萎んでしまいました。


オマケに同時期、ある冒険家がニューギニア縦走に挑戦した時にバッタリと日本人に遭遇、驚いて話を聞くと彼は原住民にパンツを売りに来ていた商社マンだった・・・なんて話も耳にしたものですから、


(オレみたいに野球ばかりやって体力だけが取り柄の人間が商社に入っても、一生ドサ回りに決まってる。)


小心者の私はすっかり怖気づいてしまい、路線を転換したのです。


もしこの作品を読まなかったら保険会社に就職せず、まして葬儀屋を経営することもなく、密林で下着を売っていたかもしれません。

その意味で、この作品は私の人生を変えたと言っても良いでしょう。

あっ、もちろん商社を目指しても入社できたかどうかは定かではないですけどネ。


でも久しぶりに同書を読み返してると、海外に行かなかっただけで損保でのサラリーマン生活は支社の廃止に関わるなど、この主人公と似たり寄ったり・・・それに現在無職の私は、まさに〝毎日が日曜日〟状態なので、苦笑いするしかありませんが。あせあせ


あらためて、2007(平成19)年3月22日に間質性肺炎により79歳でこの世を去った、私の人生を変えた経済小説家のご冥福をお祈り致します。
笑3


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