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映像美

映画ファンの中でも、彼の作品は好き嫌いがはっきり分かれるかもしれません。

今日は、その映画界の〝鬼才〟〝異端児〟ともいえる


  スタンリー・キューブリック  監督

Stanley Kubrick

 

の命日・没後20周年にあたります。

    

見るからに〝奇才〟っぽい風貌の持ち主である彼は、ユダヤ人で開業医を営む両親の長男として1928年にニューヨーク・マンハッタンで生まれました。

子供の頃からチェスやジャズに関心を持っていたという彼が最も惹かれたのは、カメラだったとか。

ニューヨーク市立大学シティカレッジに入学したものの中退した彼は、一時期ジャズ・ドラマーを目指したものの、1945年6月に彼が撮影した当時の大統領F・ルーズベルトの死を伝える写真が写真雑誌 『ルック』 に掲載されたことから、同社に見習いカメラマンとして在籍。

そして1951年、同誌に掲載された自身のフォト・ストーリーを元に短編ドキュメンタリー 『拳闘試合の日々』 を制作したことからルック社を辞め映画の道へ。

1954年に同い年のJ・B・ハリスと組んでハリス=キューブリック・プロダクションズを設立。

1960年にカーク・ダクラスが製作総指揮・主演をこなした 『スパルタカス』 のヒットで監督としての知名度を上げると、後にSF三部作と呼ばれる 『博士の異常な愛情または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』(1964年)、『2001年宇宙の旅』(1968年)、『時計じかけのオレンジ』 (1971年) で、一流映画監督として認知されるように。

特に映画史上に残る名作と言われ、日本では文科省が唯一〝特選〟指定したSF作品として知られる 『2001年宇宙の旅』は、その映像美とSF映画に私の好きなクラシック音楽 『ツァラトストラはかく語りき』や 『美しき青きドナウ』 が使われ、またそれが映像と絶妙にマッチしていたことで強烈な印象が残りました。

その予告編が、こちら。



※ちなみに映画で使われた演奏は、カラヤン指揮/ベルリン・フィルによるもの。


1968年のアカデミー賞・特殊視覚効果賞を受賞した映像美は、半世紀以上経ったCG全盛の今観ても、全く色褪せない素晴らしい出来。

 

但しストーリーは難解で、最初に観た時は訳が分かりませんでしたが・・・と言うか、今観てもそうですけど。あせあせ

その他、ジャック・ニコルソンの怪演で有名なホラー映画 『シャシニング』 (1980年) や、ベトナム戦争を扱った 『フルメタル・ジャケット』(1987年) などで高評価を得ました。

しかし新しい撮影法を開拓し、絶妙な音楽センスを持ちながら、
映画監督を目指した理由を聞かれて、

「今の奴ら(他の監督)よりは、上手く撮れる自信があったからだ」

と発言する自信家だった彼は、プロデューサーや原作者と度々衝突。

それに嫌気した完璧主義者の彼は、脚本から監督・制作、果ては字幕の翻訳に至るまで全てを自らコントロールするようになり、映画会社ら制作側が口を出すハリウッド映画界を見切って本拠地をロンドンに移します。

それがためにアメリカ映画界からは嫌われ、遂にアカデミー作品・監督賞は獲得できませんでした。

そして当時まだ夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンを起用し12年ぶりにメガホンを取った 『アイズ ワイド キャット』 の試写会が行われた5日後の1999年3月7日、自宅で心臓発作に襲われ、70歳でこの世を去りました。

※彼が同作品と同時に構想を進めていた『A.I.』は、親友だったスティーブン・スピルバーグによって制作されています。


もし未だ彼の作品を観ていないという方には、1975年に公開された 『バリー・リンドン』 の鑑賞をオススメします。

       

『ある愛の歌』で有名なライアン・オニールが主役を演じ、18世紀のヨーロッパを舞台とした同作は、アカデミー賞
最優秀撮影賞・最優秀衣裳デザイン賞・最優秀美術監督賞・最優秀編曲賞の4部門でオスカーを獲得。

やはり18世紀を忠実に再現した映像美と、シューベルトのピアノ三重奏曲などクラシック音楽とのマッチングが素晴らしく、かの黒澤明監督が絶賛しキューブリック宛てにお褒めの手紙を書いたそうですから、そのクォリティーの高さがお分かりいただけるかと。

私も今宵久しぶりに同作を鑑賞しつつ、チャップリンを敬愛していた鬼才の冥福を祈るつもりです。
笑3


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