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生 存

皆さんは、1983年に公開された 『南極物語』 という日本映画をご覧になったことがあるでしょうか?


今は亡き高倉健さんや夏目雅子さんが出演し、1956年当時日本が国家プロジェクトとして取り組んだ南極観測・越冬隊の物語を描き、当時の配給収入記録を更新する大ヒット映画でした。

    


この映画・ドラマにおける真の主役は、2匹の犬・・・


タ ロ & ジ ロ


でした。


1956年11月、第一次南極観測隊・総勢53名が観測船 『宗谷』 に乗って東京湾を出発。 


その時に22頭の樺太犬が犬ぞり用に連れて行かれ、選ばれた11名の第一次越冬隊員と共に当地で大いに活躍。


しかし1958年2月、第二次越冬隊は悪天候により昭和基地に辿り着くことが出来ず、第一次越冬隊員は小型飛行機で宗谷に戻ってこられたものの、樺太犬たちは重量制限のため止むなく鎖につないだまま現地に残されてしまいました。


生存が絶望視されましたが、今からちょうど60年前の今日・1959(昭和34)年1月14日・・・ヘリコプターに乗った第三次越冬隊員が、2頭の生存を確認。


かつて犬係をしていた北村隊員 (※この方、『プロジェクトX』 の第一次越冬隊の特集で出演されてました) が近寄って名前を呼ぶと尻尾を振った・・・それがタロとジロでした。


           

           ジ ロ                 タ ロ


自力で首輪を外したタロとジロは、零下40℃以下という厳寒の地でアザラシの糞やペンギンの肉を食べて生き延びたと推測されていますが、一方で凍死した仲間の肉を食べた痕跡がなかった・・・というところが、泣かせます。

(1958~59年にかけて、ソ連隊が無人の昭和基地に給油のため立ち寄った際にタロとジロを発見し、エサを与えていた・・・という説もあります。)


その後ジロは第4次越冬中基地に残り、1960年に5歳で病死。


タロは日本に帰国し北海道札幌市の北海道大学植物園に引き取られ、1970年に老衰のため14歳で亡くなりました。

2頭とも剥製にされ、タロは北海道大学植物園に、ジロは東京・上野の国立科学博物館に展示されているそうです。


ところで彼ら樺太犬が、日本国内ではほぼ絶滅していることをご存じでしょうか?


元々樺太犬は、アイヌなどの北方民族が犬ぞりや猟犬に使うために樺太・千島列島で人工的に掛け合わせて作り出された犬種。


体調は50cm以上、体重も5~60kgに達する大型犬で、びっしり体毛に覆われた頑丈な身体で寒さに強く、しかも大人しくて人間に忠実な性格だとか。


しかしキタキツネを媒介して伝染するエキノコックスという人間にも害を及ぼす寄生虫を樺太犬も媒介することが分かり、大量に殺処分されてしまいました。


一時期保存会が組織されましたが、繁殖が難しい事もあって現在純粋な樺太犬の存在は確認できていないそうな。

※ですから、冒頭の映画『南極物語』に出演しているのは、樺太犬ではなく、エスキモー犬でした。

日本のどこかで、人知れず生きていてくれればいいのですが・・・。

北大や国立科学博物館を訪れる機会がありましたから、是非テロとジロに会ってください。


        

上の写真は国立博物館のもので、上がジロ。

下の白い犬は・・・あの忠犬ハチ公なんですって。




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