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公 開

よくテレビニュースなどで注目される裁判の報道がなされる際、開廷前の法廷の様子が映像として流されます。

この撮影が認められるようになったのが、今から31年前の今日・1987(昭和62)年12月15日のことでした。

それまでは一切禁止されていたわけですから、ある意味進歩したともいえますが・・・この端緒となったのは、おそらくその5年前に起きた、隠し撮り騒動。

それは、あのロッキード事件の公判で、出廷していた田中角栄氏の姿を捉えたもの。

撮影に成功し掲載したのは、その半年前に創刊した写真週刊誌『FOCUS 』でした。

   

この隠し撮り写真は当時大きな話題になり、抜かれたマスコミ各社は総じて批判的でしたが、国民の多くは権威・権力に挑戦し閉鎖的な裁判制度に一矢報いた、と概ね評価。

それは、同誌の売り上げがこの写真掲載後急激に伸びたことが証明しています。

その流れに乗って、開廷前の写真撮影が認められるようになったと思うのですが、この撮影についてはその後1991年1月に定められた


 『法廷内カメラ取材の標準的な運用基準』


で、事細かく規制されているのです。 例えば・・・


◆ 撮影は、新聞・通信・放送各社間で話し合い、代表取材とする。

◆ 撮影機材は、1人で操作できる携帯用小型のスチールカメラ1台、予備用のスチールカメラ1台及びビデオカメラ1台とし、照明機材・ 録音機材・中継機材は使用不可。

◆ 撮影は裁判官の入廷開始時からとし、裁判官全員の着席後開廷宣告前の間の2分以内。

◆ 撮影は、刑事事件においては被告人の在廷しない状態で行う。

◆ 撮影位置は、傍聴席後部の裁判長が指定する区域内に限定。

等々・・・これじゃあ、どの裁判の映像も同じになるわけです。

はっきり言って、こんな型にはまった撮影なんか意味がないでしょう。


裁判は、誰でも傍聴できることが(憲法82条1項により)認められていますし、民事裁判の記録は(民事訴訟法91条1項に基づき)原則として誰でも閲覧できます。

その一方、実は公判の撮影・録音を明確に禁止した法律はないのです。

では、なぜダメなのか? 

これは裁判所法第71条2項で裁判長に法廷警察権が認められており、法廷の秩序を維持するために必要な措置を講じることが許されていて、その一環として裁判長が開廷中の撮影を認めないのです。

その理由として、「法廷内でカメラ・ビデオ撮影を行うと、原告・被告や証人が委縮して正確な供述が得られないから」だと言うのですが・・・皆さんはどう思いますか?

少なくとも私が当事者なら、密室で裁かれるよりカメラの前で堂々と自らの主張をしたいですけどネ。

以前から冤罪防止のために取り調べの可視化が求められていますが、同様に裁判も可視化すべきだ、と私は考えます。

アメリカでは既に注目される公判のテレビ生中継が当たり前のように行われていますし、原告・被告双方が了解した案件や国政に絡む重要な最高裁の公判だけでも公開すべきではないでしょうか?

そうしなければ、名前と顔と出した判決が一致しない最高裁判事の国民審査なんてやっても意味ない、と私は思いますし。


それでも撮影を認めないのは、裁判官(裁判所)が公判の実態を国民の目に晒すことでお粗末な審理の実態が明るみに出て、司法の威信が揺らぐことを怖れているから・・・と思われても、致し方なし!? うー

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