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音 読

我が子に集中力がないとか落ち着きがない、あるいはなかなか成績が上がりない・・・そんなお悩みを持つ親御さんは少なくないと思います。

そんな方にひとつのヒントになるかもしれない、長らく教師・校長を務め現在は教育アドバイザーを務めていらっしゃる陰山ラボ代表・陰山英男氏の寄稿文が月刊『致知』12月号に掲載されていましたので、以下にに抜粋・編集にてご紹介致します。

           ◆     ◆     ◆     ◆

私は30年前から、読み書き計算の徹底反復という日本の伝統的な教育法を指導してきました。

その指導を通して実感しているのが、古典などの名文を繰り返し音読すると、子供の学力向上に大きな効果があるということです。

始めた当初は、大した根拠もなかったのです。


師匠の先生から音読の重要性は聞かされていましたが、小学校3年生に3年生の教科書を読ませれば2,3回でスラスラ読むようになるし、意味も理解します。

だから繰り返しの意義もあまり感じなかったのです。

その頃、ノーベル賞を受賞した湯川秀樹博士が、中間子理論のヒントが子供の頃に祖父から教わった素読にあったと言っているのを知りました。

それで古典の音読をやってみようと考えたのです。

小学生が 『学問のすゝめ』 や 『平家物語』 を諳(そら)んじるのは格好いいな、とも思いました。

要するに、形から入ったのです。

実際に音読を始めてみると、意外なことに成績の悪い子でも結構憶えてしまいます。

そしてすらすら読めるようになると、何となく子供の心が落ち着いたように感じました。

子供たちに 「この文章を学校の帰り道に大声で諳んじてみなさい」 と言ったら、翌朝クラスで一番腕白な男の子が私のところに走ってきて、

「ええこと、あったぁ!」

と声を弾ませました。 帰り道に 『徒然草』 の一節を諳んじていたら、おばあゃんが出てきて、

「あら、立派な子や」

と言っておやつをくれたというのです。 この音読は地域のお年寄りに大いに受け、継読の後押しとなったのです。


       

私はその子たちを3~6年まで4年連続で担任する機会に恵まれ、

その間に名文の素読を含めた読み書き計算の徹底反復の実践を

続けました。

すると6年の終わり頃には、皆驚くほど賢くなってきました。

教えていない問題を与えても解いてしまうし、国語以外の教科の成績も上がっている。

これは何かが起きていると確信し、その子たちが卒業する時に過去のデータを全部チェックしてみると、知能指数が劇的に上がっていることが分かりました。

4年間の実践が脳の働きを変えていったのです。


音読指導を始める前、私は書店で見つけた『名文素読暗唱法』という本の中にあった古典の文章のいくつかを子供たちに読ませてみました。

中でも一番食いつきが良かったのは『論語』でした。
あの「子曰く」というのが面白いらしいのです。

文章の意味は分からなくてもリズムが良いので、「子曰く」「子曰く」と読んでいくと元気が出てきて、声も大きくなってきます。

そして繰り返し読むうちに、すっかり覚えてしまうのです。

AIの登場で、これからの人間はどうなるか分からない、と言われています。

しかし、人間の可能性は底知れません。 


特に日本人の持っている能力は極めて高いものがあります。

その能力は平時には何もないように見えますが、時代が大きく変化するという時になると、一気に開花してくるのです。

そんな人間の潜在能力を引き出し脳を高度化する可能性が、読み書き計算という基礎学力の徹底にある、と私は思っています。

そして、それはまず「読む」という作業によって始まります。
私は古文・漢文が持つ言葉の力というものを感じます。

極端に言うと、読んでいる段階には意味が分からなくてもいい。

それでも音読を繰り返していくと、脳の中でも何かしらの変と成長が生み出されるのです。

古典を読むと、その背景にある歴史や、そこで生きていた人間たちの思想や行動・感情までも感じることができます。

千年二千年という時を超えて今に残っている古典は、究極の場面で削り出された珠玉の言葉の宝庫です。

それを粗末にすることはあってはなりません。


古典を大切にするということはも先人たちの魂を受け継ぐことでもあるのです。

だこらこそ古典の言葉には力があるし、それを読むことで心が育まれ、人間性が高まっていくのだと思うのです


           ◆     ◆     ◆     ◆

どうですか、明日からでも我が子・我が孫に『論語』の素読を始めさせてみては・・・?
笑2


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