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ヒ モ

会社員が勤務先から金品を詐取・横領する不祥事・事件は度々起きてきましたが、その被害金額の大きさと犯人が女性だったことで、当該事件は日本犯罪史上で異彩を放っています。 その

 滋賀銀行9億円横領事件

の犯人、A・Oが逮捕されたのが、今から45年前の今日でした。


        


当時の9億円は、消費者物価指数で比較すると現在の約23億円に相当しますから、日本中を驚かせたことは容易に想像できます。


またこの事件は、松本清張の人気小説 『黒革の手帳』 の題材になったとも・・・。


犯人のA・Oは、1930年に大阪府で3人姉妹の末っ子として生まれました。

彼女が18歳の時に父親が愛人を作って家を出てしまったことから男性不振に陥った彼女は、その年・1948年12月に滋賀銀行京都支店に入行。


「男性には負けたくない」 と熱心に仕事に取り組んだそうですが、反面恋愛の方は男性嫌いになった母親のこともあって縁談などは上手くまとまらなかったとか。


その後同行北野支店を経て山科支店に転勤になったのが、1966年のこと。


北野支店勤務時に拾ったタクシーの運転手が、後に貢ぐこととなった朝鮮生まれの歌手志望だったM・Y(当時25)。

当時付き合っていた男性とうまく行かず、車内で泣き出した彼女(当時35)に、
M・Yが 「どうしたんですか?」 と優しく声をかけたのだとか。

そして山科支店に転勤した後に乗っていたバスで偶然
M・Yと再会したことが、彼女の運命を大きく狂わせることに。


元々M・Yに好意を抱いていた彼女は、声をかけられた後交際を始めたのですが、彼と別れたくないがために、その後銀行のカネを横領し貢ぎ続けたのです。

彼には既に妻子がおり、更に愛人が2人いたことも知らずに・・・。


A・Oは定期預金を申し込んだ顧客から預かった金を入金せずそのままG・Yの口座に振り込んだり、払い戻し請求があったように伝票や印鑑を偽造し金を引き出すなどの手口を繰り返し、7年間で約1,300回もの不正操作で8億9,400万円を着服・横領。

そのうち彼女自身が使ったのは約2,000万円。


残りを全てM・Yに全て貢いだのですが、彼はその金で豪邸を立てたり外車やモーターボートを購入。

更には愛人の飲食店の開店資金や兄の事業資金、そして母親への小遣いなどにも回し、全て使い込みました。

そのあまりの浪費ぶりに、捜査員は一時
M・Yが1968年に府中で起きた 『三億円事件』 の犯人ではないかと疑ったそうな。


しかしそれも1973年2月に彼女が東山支店に転勤したことで、もう不正操作することが出来ず。


(※ちなみに金融機関が定期的かつ突然に社員を転勤させるのは、この不正行為の防止・発覚のため。)


彼女がいなくなってすぐ、山科支店内では帳簿の不整合と巨額の損失が発覚。

        

同支店は2月18日に滋賀県警に被害届を提出。
滋賀県警が逮捕状を取り、彼女は全国指名手配されました。

そして同年10月15日、先に贓物罪(収受)容疑でM・Yが逮捕され、彼の供述から潜伏先を特定された彼女が逮捕されたのが、1973(昭和48)年10月21日だったのです。


 大津地裁が3年後に出し確定した判決は、A・Oに対し詐欺・横領で懲役8年と賠償金1000万円、M・Yにはそれより重い懲役10年と賠償金3,000万円でした。

9億円も使い込んで、賠償金が2人で4,000万円というのは釈然としませんが、ヒモだった男により重い判決が下されたのがせめてもの救い・・・でしょうか?


その後1981年に出所したA・Oは、逃亡先で知り合った男性と結婚したそうですが、もし今存命であれば88歳。

そしてヒモだったM・Yが生きていれば74歳。

もし今インタビューに答えてくれるなら、どんなコメントを残すのか?
ちょっと聞いてみたい気がします。


 


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