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猟 奇

連続殺人犯 (serial killer ) を追うFBIのチーム・BAU(行動分析課)の活躍を描く人気TVドラマシリーズ 『クリミナル・マインド』。

私もこの番組が大好きで欠かさず観ていますが、その中で度々過去の事例として名前が出てくるのが、


 切り裂きジャック
     Jack the Ripper


この冷酷な殺人鬼が最初の殺人を犯したのは、今からちょうど130年前の今日・1888年8月31日のことでした。


       

         第一被害者発見時の様子を描いた新聞イラスト


19世紀前半のイギリスは産業革命の完成期で、次々と起きた戦争に勝利し東南アジア方面に植民地を拡大していた頃。

しかし反面貧富の差は拡大して労働運動が活発化し、工業生産品輸出の王座をアメリカなどに奪われ、国内は不況のトンネルに。

そんな状況下、長らく統治したヴィクトリア女王の在位50周年祝典が盛大に行われた翌年に、この事件は起きたのです。


それ後、複数の売春婦を殺害しただけでなく遺体を切り刻む残忍な犯行は、300万人のロンドンっ子を恐怖のどん底に突き落としました。


そしてこの事件を有名にしたのは、2回目の殺人を犯してから19日後の9月27日に、犯人自らが〝切り裂きジャック〟と名乗る手紙を新聞社に送り付けたから。


売春婦が嫌いで、決して捕まらないし犯行はまだまだ続く・・・と予告して警察を挑発したのです。

        

              赤字で書かれた最初の手紙


しかしこの手紙自体、果たして犯人の直筆かどうかは今もって不明。
ある警察幹部は、後に「これは犯人自筆の手紙ではない」と断言しています。

これ以降複数の手紙が送付されてきましたが、その殆どは偽物。


中にはネタつくりのため自ら偽装手紙を送りつけたという、まるで〇日新聞もどきのメディアもあったというから、呆れます。


〝劇場型犯罪〟の元祖ともいわれるこの犯人は、ロンドン警視庁(スコットランドヤード)・ロンドン市警察双方の必死の捜査にも拘わらず、結局逮捕はおろか犯人の特定すらできず。

(犯人が)マスコミに手紙を送りつけて捜査陣を挑発しながら、結局捕まっていない・・・日本では、グリコ・森永事件の犯人くらいでしょうか?

世論の非難を受けてロンドン警視庁の総監が辞任に追い込まれ、それが決定した日、更にはロンドンのシティー新市長就任パレードが予定されていた同年11月9日の朝、それらを嘲笑うかのように、これが最後といわれる5人目の遺体が発見されました。 (その他にもジャックの犯行と疑われる殺人事件は複数あるそうですが・・・。)


    

              5回目の犯行を報じる新聞


当時から現在に至るまで、何人かの容疑者の名前が挙げられていますが、いずれにせよ冷酷な正確・完全犯罪を遂行できる高度な知能、それに解剖・解体の知識がある医師か精肉業者である可能性が高いでしょう。

また犯行現場にユダヤ人に関する落書きが残されており、当時犯人がユダヤ人ではないかという噂が市内に流れていたことから、それを逆利用する狡猾さも備えていたと思われます。

また中には犯人が女性だったと主張する人も・・・。


この事件に関する著作は何冊も出版されていますが、実は日本にも切り裂きジャックの研究家が存在するのだそうな。

その方が5年前に書き下ろした著作が、こちら。


 『 決定版 切り裂きジャック 』 
               (仁賀克雄・著 ちくま文庫・刊)


        


豊富な資料と図版を用い、客観的な視点から犯人に迫る秀作。


推理小説と違い実際に起きた事件ですから、読み応えは十分です。


当時は指紋やDNA鑑定技術はありませんでしたが、もしBAU(行動分析課)やCSI(科学捜査班)が乗り出せば、犯人の特定が出来る・・・かも?


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