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禅 師

実家の菩提寺が曹洞宗だから・・・と言うわけではありませんが、今日は私が敬愛する鎌倉時代の禅僧にして曹洞宗の開祖、


 道 元 禅 師


の命日・没後765周年にあたります。


        


道元は、1200(正治2)年に右大臣・久我通親、太政大臣・藤原基房の娘・伊子との間に生まれました。(※両親については別説あり)

しかし3歳の時に父を、そして8歳で母を亡くすという過酷な幼少期を送り、13歳の時に仏道を求めて比叡山にいる叔父を尋ね、翌年に出家。


天台宗を学ぶ中で教義に矛盾を感じた道元は建仁寺の栄西禅師を尋ね、更に24歳の時にその弟子・明全と共に宋に渡ります。


そこで出会った名僧・如浄禅師から印可を受けて28歳の時に帰国。


真の自己確立のためにはひたすら坐禅によって悟りの境地を開く〝只管打坐〟 、成仏を求めて無限の修行を続けることこそが成仏の本質であるとする 〝修証一如〟などを提唱。


1244(寛元2)年に大佛寺 (※後に永平寺と改称) を開き、1253(建長5)年8月28日に53歳で遷化されるまで、全87巻にも及ぶ 『正法眼蔵』 をはじめ多数の書物と教義を残されました。

さすがに禅僧でない私は 『正法眼蔵』 全巻は読んでいませんが、そのエッセンスを弟子がまとめた 『正法眼蔵随聞記』 や他の著書で道元禅師の教えに触れてきました。


本日は禅師にまつわる数多ある逸話の中から、私の大好きな教えをひとつだけご紹介させていただきます。


          ◆     ◆     ◆     ◆


ある時、弟子が師の道元に聞いた。


「人間は皆仏性を持って生まれていると教えられましたが、仏性を持っているはずの人間になぜ成功する人としない人がいるのですか?」


「教えてもよいが、一度自分でよく考えなさい。」


道元の答えに弟子は一晩考えたが、よく分からない。


翌朝、弟子は師を訪ね再び聞いた。


「昨晩考えましたが、やはり分かりません。 教えてください。」


「それなら教えてやろう。 

 成功する人は努力する。成功しない人は努力しない。その差だ。」


弟子は、ああそうか、と大喜びした。 だがその晩、疑問が湧いた。


仏性を持っている人間に、なぜ努力する人としない人が出てくるのだろうか?


翌日、弟子はまた師の前に出て聞いた。


「昨日は分かったつもりになって帰りましたが、仏性を有する人間にどうして努力する人と、しない人がいるのでしょうか?」


「努力する人間には志がある。 ;しない人間には志がない。 その差だ。」


道元の答えに弟子は大いに肯(うなず)き、欣喜雀躍(きんきじゃくやく)家路につく。 しかしその晩、またまた疑問が湧いた。


仏性のある人間に、どうして志がある人と、ない人が生じるのか?


弟子は四度師の前に出て、そのことを問うた。


道元は言う。


「志のある人は、人間は必ず死ぬということを知っている。

 志のない人は、人間が必ず死ぬということを本当の意味で知らない。

 その差だ。」


          ◆     ◆     ◆     ◆


禅師の冥福を祈りつつ、その教えを今一度噛み締めたいと存じます。


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