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反 撃

私と同年代かそれ以上の昭和世代の方なら、『順法闘争』 という言葉に聞き覚えがあると思います。

これは規則等を完全に励行することによって、合法的にストライキと同様の効果をねらう闘争戦術で、争議権が認められていない公務員などの労働組合が行った戦術のこと。

列車の安全運転に関する規程を厳格に守って列車を遅延させ、運行を混乱させる安全運転闘争が、その一例。

ということで、この順法闘争を盛んに行ったのが、国鉄労働組合(国労)と国鉄動力車労働組合(動労)。


彼らの活動は好戦的で、私が子供の頃はよくこんな文字が書かれた電車が走ってました。

       

そして1973(昭和48)年の春闘において、両組合はこの順法闘争戦術で経営側と激しく対立していましたが、それによって迷惑を被ったのは、他ならぬ利用客。

3月には高崎線上尾駅や他の複数の駅で怒った乗客が車輛や駅施設を破壊し周辺を占拠するという 『上尾事件』 が発生。

が、国鉄は労使双方とも一向に歩み寄る気配なし。

特に組合側は 「事件は経営者側が扇動した」 として利用客に謝罪すらせず、順法闘争を継続。

当時は顧客サービスなんて言葉はなかったでしょうが、いくら何でもこれでは国民の支持・理解など得られるわけはなし。

そして今から45年前の今日・同年4月24日、

 首都圏国鉄暴動

が起きてしまいました。

3日後に交通ゼネストを控える中、順法闘争を強化したことで当日はダイヤが混乱。

大宮駅では東北本線・高崎線が60~90分も遅れ、帰宅ラッシュと重なったことで、怒った乗客が一時駅長室を占拠。

これは警察の出動で収まったのですが、都心に近い赤羽駅ではホームにあふれた約1,500人の乗客が電車に乗れないことに激怒し、運転手を引きずり降ろして車輛を破壊。


午後9時頃には赤羽駅の各線ホームは6,000人以上の乗客で溢れ、彼らの一部が駅長室に詰めかけ暴れ出し、機動隊が駆けつけても収まる気配なし。

更に停車中の京浜東北線の車内で発煙筒が燃やされ、運転席も放火されました。


     
      翌25日の朝刊 掲載された写真は赤羽駅で燃える車輛


ターミナル駅の赤羽駅がマヒしたことで、当然他の駅にも電車は来ず、怒った乗客が同様の暴動を起こしました。

上野駅では午後9時過ぎに車輛に投石したり運転手を引きずり降ろしたり。

警官が駆けつけても鎮圧できず、危険を感じた駅員が逃げ出して駅は無人状態になったといいます。


また新宿駅では、最大2万人の乗客が暴徒化。
その他秋葉原・渋谷・有楽町など合計38の駅で暴動が発生。

警察でも抑えきれない事態にさすがに臆したか、組合は午後9時過ぎに東京の遵法闘争を中止し、動労も混乱を緊急整備するまでは当局に協力することとしましたが、もう時すでに遅し。

私鉄・地下鉄・バスなどで徹夜の振り替え輸送をしたものの、結局翌25日午前10時まで首都圏の国鉄は全面ストップという異常事態となったのです。

利用客より自分たちの権利・主張優先・・・この自分勝手な行動が、結局国民に背を向けられ、後の分割民営化を許したと言えましょう。

もしスマホや携帯電話のある現代にこのような騒動が起きたら、おそらくアッという間に情報が伝わり、38駅どころか殆ど全駅で同様の暴動が起こり、収集不能になるかもしれません。

そう思うと、ちょっと怖い気もします・・・が、先日JR労組がストの予告を行ったものの実行には至らず。

それどころか組合員が2万8千人も大量脱退したとか。

時代は変わり、若者は賢くなっているようです。扇子

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