今日は、昭和世代には懐かしいイージー・リスニングの王者、
アンヌンツィオ・パオロ・マントヴァーニ
Annunzio Paolo Mantovani
の命日・没後40周年にあたります。
マントヴァーニは1905年、ヴァイオリニストだった父親の息子としてイタリアのヴェネツィアで生まれました。
彼が4歳の時に一家でロンドンに移住すると、同地のメトロ・ポール・ホテルのサロン・オーケストラを率いてプロの音楽家としてのキャリアをスタートさせました。
そして1930年代に彼の名を冠したマントヴァーニ・オーケストラを結成。
当初は小規模でしたが、やがて42名を擁する楽団に成長。
しかも42名の2/3にあたる28名を弦楽器で占めるという、当時としては革新的な編成。
それを3つに分けて高音から低音へと音を重ねながら滑らせるという、所謂〝カスケイティング・ストリングス奏法〟を確立。
それによってメロディーの美しさを際立たせロマンチックな音色を生み出すことで、人気を博しました。
それではまず、皆さんが一度は耳に下であろう、その楽団の特徴がよく表れているこの曲・・・『シャルメーヌ』をお聴きください。
如何でしょう? ストリングスの美しい響きが心地良いですょネ。
1940年にイギリスのレコード会社デッカと契約し、以後マンドヴァーニが1980年3月29日、老衰により74歳でこの世を去るまでの40年間に、延べ767曲も録音。
シャルメーヌの他にも、『グリーンスリーブス』 や 『ムーランルージュのテーマ』 など数々の大ヒット曲を生み出しました。
同楽団はリーダーの死後も解散せず現在でもムードミュージック分野で高い人気を誇っていますが、その結束の固さもマントヴァーニの力量・人格の為せる技なのかもしれません。
それでは最後に大ヒット曲のひとつ、『80日間世界一周』を聴きつつ、彼の冥福を祈りたいと存じます。
昭和世代の方は、『兼高かおる世界の旅』を思い出したでしょうネ。

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