FC2ブログ
喚 問

『国会の各議院は、議案等の審査及びその他国政に関する調査のため、証人を喚問し、その証言を求めることができる』


この憲法第62条に定められた〝議院の国政調査権〟に基づき行われ、参考人招致とは違い証言拒否あるいは事実と違う証言を行えば偽証に問われる証人喚問


召喚された証人にとっては、非常に重圧のかかる場です。

過去何人もの政治家や会社役員などが国会に呼ばれ、中には緊張で手が震えて宣誓書にサインが出来なかった方もいましたネ。

数々の珍・迷証言が飛び出した国会の証人喚問ですが、私が今もって忘れられない証言はコレです。


 「記憶にございません。」


日本中を震撼させた〝ロッキード事件〟に絡み、国会に呼び出された国際興業社主・小佐野賢治がこの歴史的迷証言を発したのは、今からちょうど40年前の今日・1976(昭和51)年2月16日のことでした。

         
              

何を聞かれても、殆どこれに類する言葉でのらりくらり・・・当時この台詞は、巷で大流行。


先生から詰問された生徒が、「記憶にありません。」 と返して教室は大爆笑、先生はただ苦笑いするばかり・・・こんな光景は当時、全国の学校で見られたことでしょう。


しかし実はこの言葉、小佐野氏が元祖ではなく・・・アメリカでは既に、

I don't have any recollection about that.

                    (※ recollection = 記憶、回想 )


という言い回しで、議会の証人喚問や裁判でよく使われていたそうです。


戦後間もなくの1950年、〝徳田要請問題〟 に絡んでロシア語通訳を行った菅季治という学生さんが2度にわたって証人喚問を受け、その翌日に自殺を遂げたという悲惨な事例があったとか。


それだけ重い証人喚問の場が、この小佐野氏の発した魔法の言葉によってこれ以降は有名無実化・形骸化した感があります。

※小佐野氏はこの証言に関して翌年に議院証言法違反で起訴され、1981(昭和56)年に懲役1年の実刑判決を受けたものの即控訴。

結局1986年に亡くなったため控訴棄却となり、真相はうやむやのまま。

自宅に訳の分からないカード請求書が届き、奥さんから


「ちょっとアナタ、これ何ョ!」


問い詰められたら、


「記憶にございません。」


では絶対に許してもらえないはず。ダメだぁ顔


なのに国会でこの言い逃れが通用するなんて、釈然としません。


つい先日、あの絶叫元県議が法廷でこの台詞を連発したようですが、これを頻繁に使う証人・被告にはそれだけで何らかのペナルティーを課すことは出来ないものでしょうか?







スポンサーサイト