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金庫番


日本の有力企業・大企業が多数加盟し、その会長は別名〝財界総理〟とも呼ばれ大きな発言力を有するのが、日本経済団体連合会・・・いわゆる、経団連。

今日は、その設立に携わり、また長く補佐役・黒子役そして金庫番として運営に携わった、


 花村 仁八郎 

の命日にあたります。

おそらく中高年世代の方には懐かしいであろうこの方は、1908(明治41)年に福岡県飯塚市に生まれました。


旧制山口高等学校から東京帝国大学経済学部に進学。

卒業後は国立少年院の教官を経て、東大の同期で商工省の官僚だった帆足計氏に誘われ、共に経団連の前身である『重要産業協議会』に入ると、1946年の経済団体連合会設立に参画し総務部次長に。


その後1975年に事務総長、翌年からは副会長を兼務し、1988年に相談役として退くまでの約40年間、経団連の重鎮として活躍しました。


          


ご自身は会長職に就きませんでしたが、


 初 代  石川 一郎  日産化学工業
  2 代  石坂 泰三  東京芝浦電気
  3 代  植村甲午郎 経団連事務局
  4 代  土光 敏夫  東京芝浦電気
  5 代  稲山 嘉寛  新日本製鉄

という錚々たる顔ぶれの財界総理に仕え、長らく裏舞台で力を発揮した花村氏は、ある意味〝財界の生き字引〟ともいえる方。

特に1953年から翌年に発覚した造船疑獄に端を発して、世間から企業献金に対し厳しい目が向けられるようになってからは、企業単体ではなく経団連が取りまとめて献金するスタイルとなり、その割り振りを任されていたのが花村氏でした。

半世紀近い政界とのパイプ役を果たした花村氏・・・1997年1月4日に88歳で亡くなられた際には、さぞ多くの裏話を黙したまま柩の中まで持ち込んだことでしょう。

逆に言えば、その口の堅さ故に歴代会長に重用された、とも言えましょうが。

さて、普段はたまにニュースで会長の発言が流れる程度でしかその名を聞かない『経団連』とは、どんな組織なのか?

そんな興味のある方には、こんな本をお勧めします。

『経団連 - 落日の財界総本山 (安西巧・著 新潮新書・刊)


        


著者は元日経新聞記者で長く企業取材を続けた方・・・ちょうど花村氏が活躍していた時期の経団連の実態を書き綴っており、花村氏の証言が随所に出てきます。

大物経営者とはいえ人の子、好き嫌いやエピソードが数多く収録されととおり、高度経済成長を知る中高年の方なら面白く読めると思います。

これを読むと、つくづく会長の椅子を目前にして病に倒れたソニー・盛田昭夫氏が、そのまま財界総理になっていたら、経団連いやさ経済界が今とは少なからず違っていた気がしますが・・・。

以前に比べて発言力が落ちたとも言われる経団連の現状を、花村氏は草葉の陰からどんな思いで眺めているのか?

そんなことを考えながら読んでみるのも、一興かと。笑2





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